日韓戦で「油断は禁物」 韓国メディアがU-21日本代表を「戦力的に下」と評価も警戒

韓国メディアがU-21日本代表を警戒している【写真:AP】
韓国メディアがU-21日本代表を警戒している【写真:AP】

アジア大会決勝では初対戦、運命の一戦へ韓国メディアの報道も過熱

 インドネシアで開催されているアジア大会男子サッカーの決勝は、U-21日本代表とU-23韓国代表が顔を合わせることになった。9月1日の20時30分(日本時間)にキックオフする“ライバル決戦”を、韓国メディアは大いに注目している。

 総合ニュースサイト「アジアトゥデイ」は、「運命の日韓戦、“すべてを賭けろ”」と刺激的な見出しを打ち、日本の戦力について分析。「日本は客観的に見た戦力では、韓国よりも下という評価だ。オーバーエイジの選手はおらず、2020年東京五輪に向け、21歳以下の選手を出場させた」と紹介している。

 さらに同サイトは、過去のアジア大会で韓国と日本が7回対戦していることを取り上げ、「決勝戦での韓日戦は初めて」であることを強調。「過去の対戦成績では韓国が6勝1敗と圧倒的優位に立っている。唯一の敗戦は、1982年にニューデリーで開催されたアジア大会のグループリーグだった。当時、韓国は先制点を決めたにもかかわらず、1-2で敗れた」と、この舞台で韓国が日本に苦杯を嘗めたのはたった一度だけであると伝えた。

 ちなみに前回の2014年仁川大会で、韓国は準々決勝で日本と対戦し、DFチャン・ヒョンス(FC東京)が決勝点を決めて1-0で勝利している。

 それでも、同サイトは「油断は禁物だ。相手の方が年下であっても、軽く見ない方がいい。日本もグループリーグでベトナムに敗れたが、紆余曲折を経て、決勝まで上がってきた。背水の陣の日本に一撃を食らえば、今まで築き上げてきたものが、すべて崩れ去ってしまう」と、侮ってはいけない相手だと警鐘を鳴らしている。

 韓国は金メダル獲得で兵役免除を勝ち取るため、いつも以上の力で日本に挑んでくるだろう。必勝態勢の韓国を相手に、日本はどのような試合運びを見せるのか。いずれにしても、“日韓戦”は両国ともに負けられない戦いだけに、緊迫した試合になるのは必至だ。

(金 明昱 / Myung-wook Kim)



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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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