U-21日本代表、韓国との決勝進出 英国人記者が“森保采配”を絶賛 「見事なマネジメント」

大会初の日韓決勝へ【写真:Getty Images&AP】
大会初の日韓決勝へ【写真:Getty Images&AP】

アジア大会準決勝でUAEに1-0勝利、先発4人を入れ替えるターンオーバー策を評価

 森保一監督率いるU-21日本代表は29日、アジア大会男子サッカー準決勝U-23UAE代表戦で、途中出場のFW上田綺世(法政大)が決勝ゴールを決めて1-0と勝利し、韓国と激突する決勝進出を決めた。

 これまでワールドカップを6大会取材し、“アジアサッカー通”としても知られる英国人ジャーナリスト、マイケル・チャーチ氏がこの一戦を現地取材。中盤のキーマンを温存するなどターンオーバー策を断行しながらも、決勝の切符を手に入れた森保采配を高く評価している。

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 アジア大会準々決勝のサウジアラビア戦(2-1)からわずか2日後、UAEとの準決勝で森保監督のU-21代表チームはエキサイティングさを一切提供せず、ハイオク車とは程遠いような駆動だった。日本とUAEはいずれも最高の状態に見えなかったが、それでも日本は1-0というスコア以上に、何よりも大事な勝利を手にしている。

 森保監督はサウジアラビア戦からスタメン4人を入れ替えて臨んだ。今大会、日本で最も効果的な働きを見せている一人のMF松本泰志(サンフレッチェ広島)は後半37分に途中出場となった。レギュラーとして機能していたMF長沼洋一(FC岐阜)は出番なしに終わっている。

 このスタメンの選考により、松本がチームにもたらすボールの動きとパス回しのスムーズさが日本から失われていた。もっとも、それは森保監督としても計算済みだったのだろう。松本のメトロノームのようなパスがなくても、MF神谷優太(愛媛FC)やMF渡辺皓太(東京ヴェルディ)が絡み、一定のテンポを生み出した。しかし、日本は再三シュートを外し、ある程度支配しながらも好機を生かせずにいた。

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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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