堀江貴文氏、Jへの提言「Jリーグはもっとグローバルを意識した勝負を」

求められるグローバル化

 Jリーグもついに、海外企業の日本法人という制限はあるものの、外資の参入を認めた感じですね。Jを本当に魅力的なリーグにしたいなら、資金力豊富な外資を導入することが絶対に必要です。外資解禁に向けて、非常にいい流れだと思いますよ。
 だけど、外資の直接参入は認めないで、日本法人の設立を条件としていることは、外資がすぐに撤退するというリスクを防ぎたいという意図なのだと思いますが、その考え方はすごく消極的ですね。日本企業だって、経営不振とかの理由で撤退するなんて例はあるじゃないですか。そう考えると、外資だからといって必要以上に規制することが本当に必要なのかと思いますね。
 
 欧州のリーグは世界中にファンがいて、戦略的に選手を獲得しているでしょう。日本は今、草刈り場となっています。選手もそうだけど、移籍すれば、ファンとスポンサーまでまとめて持っていかれているわけですよ。国際間競争に完全に負けている。だからこそ、Jはアジアの市場で戦うために開かれたリーグになる必要があるんです。もっとグローバルに発展することを意識して勝負すべきです。
 最近感じたことですが、一流のアスリートって、やっぱりすごいんですよ。何がすごいって、みんなビジネス志向の頭を持っているし、回転も速い。経営者としてもやっていけそうだなと感じます。例えば本田圭佑選手は、ビジネスのこともすごく考えているんだなと思いますし、中田英寿さんもそうですよね。なぜかというと、世界の超一流の人たちと会って話す機会が多いから。常にグローバルで勝負しているような経営者や最先端の人たちって、必然的に超一流の考え方を身に付けていくもの。欧州の一流クラブに在籍していれば、そういう人たちと会う機会が増える。すごく刺激を受けているんだと思いますよ。残念ながら、今のJではそういう刺激を受けることはありません。今のままでは、超一流の人たちとの交流を通じて、自分自身も世界で通用する一流の考え方を身に付けることは難しいのが現状だと思います。

 

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