「この大舞台でオフサイドトラップ……なかなかできることじゃない」

　このオフサイドトラップは、相手と駆け引きする心理戦において有効だと長谷部は強調した。「結局、その意味というのは相手との駆け引きなので、あの1本が成功したことで相手は何かやってくると感じたと思う」と手応えを感じたようだ。

「ハマって良かった」と安堵したのが吉田だ。その一方で、大胆な策を選手たちに託した西野采配に驚きを隠せなかったようだ。「監督は勇気あるなと思います。上手くいっていないなかで最後の親善試合（パラグアイ戦）で全員を代えてみたり、この大舞台でオフサイドトラップをかけてみたり。なかなかできることじゃないなと」と感嘆の声を漏らした。

　指揮官の大胆な勇気と選手たちの緻密な連動性によって成功した日本のオフサイドトラップには、世界中から称賛の声が集まっている。