C・ロナウドの「思いを乗せた」ハットトリック 元日本代表GKが重ねた名手の姿とは?

現在J2のレノファ山口でGKコーチを務める土肥洋一氏【写真:Football ZONE web】
現在J2のレノファ山口でGKコーチを務める土肥洋一氏【写真:Football ZONE web】

「思いが乗るとプレーやシュートはそれだけ強くなる」

 土肥氏は、そんなロナウドを「年齢を考えれば、彼もこれが最後の大会になってもおかしくない。もちろんPKを奪った場面も一瞬の速さがあったし、まだまだキレもある。4年後も十分プレーできると思うけどね。だけど、そうやって強い思いが乗っているから、最後の3点目のような場面でゴールを決めてしまうのだと思う」と語った。

 そして、孤軍奮闘するロナウドの姿を、かつてドイツW杯でチームメイトとして戦った一人の選手に重ねた。それはその大会を最後に、選手生活にピリオドを打った中田英寿氏。現役最後の試合となった、ドイツW杯グループステージ第3戦のブラジルとの試合前、「今思うと…」と言って土肥氏はこう続ける。

「明らかに試合前のテンションがいつもと違っていた。その姿と(ロナウドの鬼気迫るプレーは)だぶるものがある」

 試合前、中田氏が連呼した「このメンバーならいけるぞ」という言葉は今も耳に残り、「ブラジル戦の試合前は、周りをなんとか奮い立たせようとしていた」姿が脳裏に焼きついているという。

 日本はその一戦で、日韓W杯王者を相手に前半34分にFW玉田圭司のゴールで先制する上々のスタートを切ったが、最後は地力に勝るブラジルに1-4で力負けした。中田氏にとっては不本意な形での引退になったはずだが、日本の背番号7の大勢が決してもなお最後まで走る姿や、試合直後に長時間その場に横たわって天を仰いだ場面は、今も日本の多くのサッカーファンの記憶に残っているはずだ。

 土肥氏は、「思いや気持ちが一個乗っかると、そのプレーや、シュートはそれだけ強くなるもの」と口にした。4年に一度のサッカーの祭典で、記憶に残るプレーをやってのけるのは、いつも国の威信を背負い、覚悟を決めた男たちなのかもしれない。

(Football ZONE web編集部)

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