ファーディナンド氏、英国人若手の移籍金高騰を一喝 「冗談だろ」

100億円のスターリングら若手の高額移籍金を疑問視

 今季限りで引退を発表した元イングランド代表DFリオ・ファーディナンド氏が、移籍市場におけるイングランド人選手の値段の高騰ぶりに不快感を示している。
 
 今夏の移籍市場で注目を集めるイングランド人選手の筆頭はFWラヒーム・スターイング(リバプール)だろう。20歳の英代表の若武者はクラブからの契約延長オファーを2度も断り、移籍が確実視されている。しかし、リバプールはスターリングに5000万ポンド(約97億円)の値札を付けており、マンチェスター・シティから届いた4000万ポンド(約78億円)という高額オファーも一蹴したと報じられている。
 
 トットナムの英代表FWハリー・ケインもマンチェスター・ユナイテッドから4000万ポンドのオファーが届いたという。すでに本人が残留希望を口にしているため、移籍の実現はなさそうだ。しかし、そのケインも今季31得点を挙げたとはいえ、シーズンを通して活躍したのは今シーズンが初めてのこと。
 
「イングランド人選手の値段はあまりに高過ぎる。冗談だろ。ケインとスターリングには大きなポテンシャルがあるが、4000万ポンドと5000万ポンドというのは…。(セルヒオ・)アグエロは3800万ポンド(約74億円)、(アレクシス・)サンチェスが3200万ポンド(約62億円)だ」
 今季限りで現役を引退した元ユナイテッドDFは自らのツイッターでこう分析した。期待の若手の価格が実績十分のスーパースターを上回る異様な現実に疑問を呈している。
 
 ファーディナンド氏は、2000年にウェストハムからリーズ・ユナイテッドへ1800万ポンド(約35億円)で移籍。さらに、そこからわずか2年後の2002年には3000万ポンド(約58億円)でユナイテッドに移籍。23歳の若さで、DFとしては当時の史上最高額の移籍金を記録した。
 
 天才の名前をほしいままにした若き日の自分と、スターリングらとの比較については一笑に付している。
 「私がユナイテッドに移籍する前までに出場したプレミアリーグとチャンピオンズリーグの試合数を調べてみてほしい。あとワールドカップもだ。私と彼らを比べないでくれ。全く別の話だよ」とコメント。圧倒的実績の差も指摘し、ゆがんだ移籍市場に苦言を呈していた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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