韓国メディアも“顔なじみ”のW杯日本代表23人に注目 危機回避へ「合理的な選択」

韓国メディアがW杯に向けた日本代表メンバーについて言及している【写真:Getty Images】
韓国メディアがW杯に向けた日本代表メンバーについて言及している【写真:Getty Images】

“歴代最高齢”で欧州組主体の陣容であることを強調

 ロシア・ワールドカップ(W杯)に出場する日本代表メンバー23人が発表されたことを受け、韓国メディアもいち早く選出されたメンバーの詳細に触れた。

 韓国のサッカー専門サイト「インターフットボール」は、「日本が発表したメンバーには、欧州でプレーしている選手が半分以上の12人(実際は14人)選出されたのが目を引いた。香川真司をはじめ、ドイツでプレー中の選手が6人と最も多く、次にイングランド、スペインなどのビッグリーグでプレーしている選手たちが名を連ねた」と報じ、欧州組主体のチームであることを強調した。

 また、日本代表に選ばれた選手の平均年齢が歴代最高齢である28.17歳で、30代が7人であることを伝えるメディアも多数あった。

 スポーツ紙「MKスポーツ」は「6回目のW杯に挑戦する日本は“経験”を重視した。選手の平均年齢も1998年フランスW杯以来、歴代最高。2014年ブラジルW杯でプレーした選手は11人もいる」と報じ、メンバー選考に慎重な一面が見られたと報じた。

 また、スポーツ専門サイト「SPOTVニュース」は、「史上最高齢のメンバーで、危機を乗り越えられるのか」と見出しを打ち、「今回のメンバー選出は、戦術やチーム力を高める時間が足りなかったためと解釈できる。西野朗監督は『日本らしいサッカーをする』と語ったが、経験のある選手たちを選出したのは“合理的な選択”をしたと言える」と伝えた。

 また、同サイトは「日本はロシアW杯で、ポーランド、セネガル、コロンビアという強豪と戦うことになるが、顔なじみの選手たちを集めて、危機を乗り越えることができるのだろうか」と締めくくっている。

(金 明昱 / Myung-wook Kim)



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金 明昱

1977年生まれ。大阪府出身の在日コリアン3世。新聞社記者、編集プロダクションなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めた後、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。2011年からは女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子ゴルファーと親交を深める。現在はサッカー、ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。近著に『イ・ボミ 愛される力~日本人にいちばん愛される女性ゴルファーの行動哲学(メソッド)~』(光文社)。

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