「あいつら、よかったよ」 コスタリカ戦後の大久保の一言ににじみ出る個性派集団の一体感

 休憩時間、近くに散歩に出かけたらしく、フロリダの太陽に照らされて焼けた肌は彼らを一層たくましく見せた。この3人の共通点と言えば、皆、セレッソ大阪でプレーした選手たちということだ。3人は代表合宿中も、時間を共にすることが多い。若い2人が、兄貴分の大久保をちゃかす光景は、ほほ笑ましくも映った。

 同期入団の香川と柿谷は、かつてはライバルとはやし立てられた。だが、先に欧州へとステップアップを果たして成功の道を歩んだ香川に対し、一時挫折を経験した柿谷も、J2徳島で自分を磨き、ようやくこの代表チームで肩を並べるまでになった。

 その彼らにとって、いま何よりも欲しいものは“ゴール”だった。香川は加入2年目を迎えたマンチェスター・ユナイテッドで出場機会を得られず、結局ノーゴールでシーズンを終えることとなってしまった。また、柿谷も昨季はリーグ戦21得点と大暴れしたものの、今季はピタリとその流れが止まり、わずか1得点に留まっている。

 偶然にも、同じタイミングで苦しんでいた2人が本番直前のコスタリカ戦で、ついに沈黙を破った。

 その“とき”を演出したのは途中出場の柿谷だった。後半31分、送り出されたピッチの中で素早く情報を収集し、それを生かしてゴールに結びつけた。

「相手もだいぶ疲れていた。前半から良い攻撃ができている中で、ゴール前で決めきれていなかった。ずっといい流れで試合は進んでいたので、その分徐々に相手のDFも足が止まってきた。(香川ら)先に出ていたメンバーがかなり相手を脅かしてくれていたので、ゴール前はスペースが空いていた」(柿谷)

 同35分、縦パスを受けた柿谷は、すぐに後方の香川にパスを出す。前を向いた香川は得意のドリブルで前進。ゴール前で再び柿谷との連係で崩すと、香川は足の止まった相手DF陣を置き去りにした。

 背番号「10」は、右足を振りぬきゴールネットを揺らした。流れのなかからの得点は、昨年9月のガーナ戦以来。喉から手が出るほど欲しかった歓喜を手にした香川に、柿谷も駆け寄った。

 

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