ドイツで輝きを増す長谷部の経験値 元独代表FWも絶賛「正しい時に落ち着きをもたらす」

長谷部に求められる攻撃時の展開力

 元来守備力においては、それなりに評価されていたフランクフルトに今求められているのは、攻撃での展開力だ。アグレッシブな守備から素早い攻撃というのがチームの持ち味でもあるが、いかんせん縦に急ぎすぎる傾向がある。そのため攻撃を単発で終わらせずに、波状攻撃につなげていくための長谷部のゲームコントロール能力は欠かせないというわけだ。

 事実、第14節のヘルタ戦(2-1)では中盤で起用された長谷部が、確実なボール扱いとパスワークでゲームコントロールの向上に貢献。元ドイツ代表FWでフランクフルト代表取締役のフレディ・ボビッチ氏は、「彼(長谷部)とボアテングは正しい時に落ち着きをもたらせる経験を持っている」と絶賛していた。

 現在10位のフランクフルトがこれから上位進出を果たすためには、長谷部を中心にどこまでチームとしての攻撃ビジョンを持つことができるかが、一つの鍵となりそうだ。

【了】

中野吉之伴●文 text by Kichinosuke Nakano

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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