「それ、取るんだ」 日本最強FKキッカー・中村俊輔が明かす二人の“天敵GK”

「普通に弾かれた」と中村もショック隠せず

 中村はここ一番のゲームでFKを決めて特大のインパクトを残してきた過去がある。 2007年4月22日のスコティッシュ・プレミアリーグ第34節、勝てばリーグ優勝という敵地キルマーノック戦では、1-1で迎えた後半アディショナルタイムに低い弾道のFKを左サイドネットに突き刺し、劇的な一撃でチームを優勝に導いた。

 また日本代表では、2003年6月20日のコンフェデレーションズカップ・グループリーグ第2節フランス戦(1-2)で、名手GKファビアン・バルテズも届かないシュートが右ポストを叩き、そのままゴールに吸い込まれる圧巻のFKを沈めている。

 それ以外にも、レッジーナやJリーグでも数々の美しいFKを決めてきた。しかし、意外にも本人の印象に残っているFKは、鮮やかにゴールネットを揺らしたものではなく、相手GKに止められたものだと明かす。中村が真っ先に挙げたのは、当時ブラジル代表でACミランの正守護神に君臨していたジーダだ。イタリア1部レッジーナ時代に対戦した経験を持つ。

「特に印象に残っているのは、GKジーダですね。よくFKキッカーが蹴る瞬間、GKがわざと一歩動いたりして牽制してくることがある。ジーダもそういうタイプで、絶対にニア誘っていると思ったので、逆を突いて良いコースに蹴ったんですけど、普通に弾かれた。あれはショックでしたね、今でも鮮明に覚えてる。でも、止められはしたけど、すごく充実感があったんですよね。それ、取るんだって」

 

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