C大阪監督、川崎破っての初優勝に感無量 「17年の時を経てやり返すことができた」

「結果が出てこそ歴史ができる」

 本人もその試合について触れられると、こう簡潔に表現した。

「川崎と言えば17年前を思い出しますが、優勝を目の前で逃してしまった記憶があります。17年の時を経てやり返すことができました」

 Jリーグ、韓国代表で活躍したユン・ジョンファン監督だが、指導者としても実績を着々と積み上げている。

 2011年から指揮を執ったサガン鳥栖では、就任初年度にクラブ史上初のJ1昇格に導くと同時に、翌年には5位に躍進させチームをJ1に定着させる立役者となった。蔚山現代(韓国)の監督を経て今季から就任したC大阪でも、テクニカルな選手たちに高い規律を注入。またセンターバックやボランチでのプレーが多かったMF山村和也をトップ下で起用すると、その山村がゴールを量産するなど、選手の新たな一面を引き出している。

 そんなユン・ジョンファン監督は、「結果が出てこそ歴史ができる。僕自身にも新しい歴史が始まりました」とも話している。川崎への雪辱を果たした44歳の指揮官は“桜の戦士”としてだけでなく、クラブ初タイトルを成し遂げた監督としてその名前を刻んだ。

【了】

茂野聡士●文 text by Satoshi Shigeno

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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