磐田の新旧レフティー、浦和戦で“同じ課題”を指摘 「終始不細工なゲームになった」

「俺がやるんだというオーラが必要」

 その監督会見を聞いたわけではないはずの中村も、「守備の部分ではアグレッシブでないものが出た」と、同様の課題を指摘した。そして、フィニッシュに関わるプレーがほとんどなかったチームについて厳しい言葉を残している。

「取った後の最初のパス、受けた人の精度が良くなかった。自分も含めて高い位置でのサポートが少ない分、誰かが無理をしないといけない。連動性が少ない。遅攻でのアグレッシブさというのもあるけど、ただの遅攻になっている。ダイナミックさや一人ひとりの動きのパワー、俺がやるんだというオーラが見えるようなものが必要」

 磐田の得点はこの日の1点を含めると、PKを合わせて39得点中21得点がセットプレーから。その得点力が順位を直接争う浦和に対して勝ち点1を奪った力になっているが、名波監督、中村ともにチーム全体が攻守でリアクションになってしまっていることを共通の課題に挙げた。

 それでも、名波監督は最後に「まあでも、浦和相手に1勝1分はポジティブだよね。それは良かったと思います」と、今季のリーグ戦2試合を終えての結果について話し、報道陣の笑いを誘って会見を切り上げた。磐田の課題を語る新旧のレフティーは、J1昇格から2年目で上位定着が見えてきた磐田を、かつての黄金期のような高みに導くことができるだろうか。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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