セリエAサンプドリアのマッシモ・フェレーロ会長は、パレルモの名物オーナーのマウリツィオ・ザンパリーニ会長から選手補強を巡り、殺害予告を受けたと、衛星放送「スカイ・イタリア」で主張した。 フェレーロ会長はこう語ったという。 「ザンパリーニは私を侮辱し、複数回に渡って殺害予告をしている。今、彼は一線を完全に超えてしまった。私はかつて冗談で3カ月の活動停止処分を受けたが、私は司法の介入を求めている。なぜなら、彼にうんざりしているからだ」 2011年からパレルモでプレーしているパラグアイ代表MFエドガル・バレートの 去就問題が、名物会長を常軌を逸した行動に駆り立てている。ザンパリーニ会長は、我を忘れてしまっているのかもしれない。 パレルモのキャプテンを務めるバレートは、今季限りで契約満了となる。だが、クラブ側との延長交渉に応じていない。そして、ここにきてサンプドリア移籍の可能性が浮上しているのだ。 フェレーロ会長は、かつてインドネシア人の富豪でインテルの会長を務めるエリック・トヒル会長が同クラブのマッシモ・モラッティ名誉会長をクラブの役職から一時外したことに激怒。人種差別的な発言を漏らし、ペナルティを受けていた。リーガ・セリエAが、ザンパリーニ会長にも厳罰を与えることを求めている。 「彼は公に私のことを侮辱している。侮辱のことはいいが、 彼は私にバレートについて電話をかけてきて、私を殺すと脅迫したんだ。ザンパリーニは自分自身としっかり見つめる必要がある。紳士的とは言えないやり方で何人の選手を奪ってきたんだ。私は電話でバレートと交渉することもあるかもしれないと伝えた。だが、年長者に敬意を表しているし、彼も平静を保つべきだろう。人間的に邪悪ではない会長と私は付き合うが、とにかくザンパリーニは正気を失っているね」 監督の首を次々にすげ替えるなど、数々のエキセントリックな逸話の持ち主である名物会長に対し、フェレーロ会長はそう主張していた。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images