元マンUのブラジル人MF、高地戦でギブアップ 前半途中交代で酸素吸入

英紙も冷ややか、新天地で苦しむアンデルソンに「マンUの失敗作」

 マンチェスター・ユナイテッドからブラジル強豪インテルナシオナルに移籍したMFアンデルソンが17日、ボリビアのラパスで行われたリベルタドーレス杯ザ・ストロンゲスト戦で前半36分に交代を要求し、ベンチで酸素を吸引する事態となった。英地元紙「デイリースター」電子版が「マンユナイテッドの失敗作、アンデルソンが交代後、酸素を要求」との見出しで特集している。

 標高3593メートルという高地で行われた過酷な一戦で、アンデルソンに悲劇が襲った。記事では、前半36分に同選手がその丸顔に苦悶の表情を浮かべて交代を直訴した様子を紹介。MFビチーニョに後を託すとベンチに座り込み、スタッフに酸素ボンベを要求、マスクをつけながら酸素を吸引したという。交代理由は怪我ではなく、酸欠だった可能性が高い。試合はインテルナシオナルが1-3で敗れている。

 2007年に2000万ポンド(約37億円)の移籍金でポルトからマンUに加入したアンデルソンだが、記事では「アレックス・ファーガソン政権で最大の失敗補強」と酷評されている。コンディションと体重オーバーの問題で、デイビッド・モイーズ前監督とルイス・ファン・ハール監督の信頼を失い、出場機会がないまま1月の移籍市場で母国に復帰していた。

 人体に影響を与えかねない過酷な条件下の試合だったが、“むっちりボディ”のアンデルソンはトップコンディションに戻っていない様子。特集でも「ラパスは標高の高さで有名だが、アンデルソンは高度に対抗できなかった」と厳しく指摘されており、酸素を吸引するその物悲しい姿は英国で話題となっている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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