バイエルンが差し伸べた手 ウクライナの戦禍に苦しむ子供たちの医療費を寄付

ドイツ王者の慈善活動

 バイエルン・ミュンヘンは17日、UEFAチャンピオンズリーグ16強ファーストレグでシャフタール・ドネツクと対戦し、アウェーで0-0の引き分けに終わった。

 その一戦以上に、バイエルンのピッチ外での活動が、大きな話題を呼んでいる。

 現在、ウクライナでは新ロシア派勢力とウクライナ政府が対立。情勢不安は深刻で、この一戦もシャフタールの本拠地ドンバス・アリーナが爆撃の影響で破損したため、暫定的な本拠地となっているドネツクから西に966キロ離れた都市ルビフで行われた。

 試合は、スペイン代表MFシャビ・アロンソが退場処分となる など、ピッチ上では苦戦を強いられたドイツ王者だったが、試合前に戦禍に苦しむアウェーの地で慈善活動を行ったという。停戦発効後も衝突が絶えず、戦闘が続くウクライナ情勢。そうした中で負傷したウクライナの子供たち約60人の手術代などを寄付したのだ。

 クラブは、公式ツイッターで「チャリティー活動。 FCバイエルンはルビフの50人以上の子供たちの医療費を支払うことを決めました」と報告。カール・ハインツ・ルンメニゲ会長が、現地の病院を訪問する写真も掲載した。

 ルンメニゲ会長はクラブの公式サイトで「FCバイエルンの寄付により、ドイツ人医師が60人の手術を行えることが可能となった。病院の集中治療用の麻酔機器が壊れていたので、これも寄付しました。これはバイエルンが2006年に創立したビッグシュー基金が企画したもので、この基金により、全世界でこれまで900回手術が行われています」と説明した。

 圧倒的な収益力を誇るドイツの名門は、クラブの格にふさわしいチャリティー活動を続けている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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