劇的ゴラッソに英国熱狂も「決めるよなって」 代表OBが語るゴール生んだ特徴「もっと生かされて」

ブリストル・シティの平河悠【写真:PA Images/アフロ】
ブリストル・シティの平河悠【写真:PA Images/アフロ】

【専門家の目|太田宏介】平河悠がバーンリー戦で決勝ゴール

 イングランド2部ブリストル・シティMFの平河悠は現地時間9月5日、アウェーで行われたチャンピオンシップ第5節のバーンリー戦で劇的な決勝点を挙げた。目の覚めるような豪快な一撃は英国でも大きな話題に。このゴールを解説した元日本代表の太田宏介氏によると、平河の特徴がよく表れた得点だったようだ。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!

   ◇   ◇   ◇

 1対1で迎えた後半アディショナルタイム1分。同16分から途中出場した平河が大きな仕事をやってのける。右コーナーキックのクリアボールがペナルティーエリア(PA)外のゴール正面にこぼれ落ちると、平河が左足を一閃。逆足にもかかわらず迷いのないインパクトから放たれた低弾道のボールは、PA内の密集を抜け、ゴール右下に突き刺さった。

 ほぼラストチャンスと呼べる緊張感高まる場面で美しい弾道の一撃を決めたのは、圧巻と言うほかない。それでも、FC町田ゼルビア在籍時に平河と共闘経験のある太田氏曰く「『悠だったら決めるよな』って思った」とのこと。その理由として挙げたのが、逆足である“左足”だ。

「繊細でタッチが柔らかいタイプには見えないかもしれませんが、逆足の精度はかなり高いんです。なので、町田にいた時に、左サイドを突破してからの高精度な左足クロスや左足でシュートを決めるシーンをよく見ていました」

 今回の劇的ゴラッソを可能にした要因は、逆足の精度だけではない。太田氏は次のように語る。

「何より悠の凄さは、一点を決めなければならないシーンや重要な試合での“勝負強さ”です。プレミアリーグ昇格プレーオフ決勝(ミドルスブラ戦)でも決勝点の起点になりました。本当に重要なシーンに必ず絡んでいる。だからこそ、今回のゴールシーンでも全く迷いがなかったんだと思います」

 そんな平河の今季に関して、太田氏は「得点とアシストの合計数が2桁はいってほしい」と期待を口にする。それが実現へと向かっていけば、2025年6月以来の日本代表への復帰も手にできるはずだ。太田氏は、平河の「他の選手とは違った」特徴が日本代表のウイング強化につながるとみている。

「悠が見せる縦の初速には異次元のスピードがあって、これがもっと国際舞台で生かされてほしいと思いますし、来年のアジアカップで発揮されるようなら最高です。ウイングのポジション争いに加わって競争が高まれば、代表のレベルは一段階、二段階上がるかもしれません」

 今回の劇的ゴールが平河にとって活躍の起爆剤となるか――。次節以降の試合から目が離せない。

page1 page2

太田宏介

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング