「過去に目をつぶることはできない」 浦和の異例監督人事…社長がサポに直接説明「わずかな兆候も見逃さない」

浦和が「Talk on Together 2026/27」を開催
J1浦和レッズは7月28日、ファン・サポーターとクラブについて意見を交換する「Talk on Together 2026/27」をさいたま市内で開催した。様々な質問も出た会を終え、清水稔代表取締役社長は「サポーターと接点を持つタッチポイントはこれから増やしていきたい」と話した。
新型コロナウイルスの流行もあり2020年を最後に実施されていなかったイベント。今回は会場の定員400名に対して1300名の応募があったという。清水代表は冒頭に「対話を大切にしてクラブ運営をしていきたい」として開幕前に久々の開催に至った理由を話した。堀之内聖スポーツ・ダイレクター(SD)は今季に向け意思決定のプロセスを説明したほか、始動日に曺貴裁監督がミーティングで選手たちに伝えた光景を動画で公開した。
第2部ではクラブOBで元日本代表FW永井雄一郎氏が登壇し、堀之内SDと対談を実施。堀之内SDの演説が予定を20分超過したというアナウンスもあり永井氏は「長いよ」と切り出して会場の笑いを誘った。堀之内氏SDは沖縄県トレーニングキャンプが充実したものだったと強調すると、永井氏は「レッズは昔から選手が強いというか、意見を述べる力が強い。そういうところからレッズが変わっていく姿も期待したい。選手がピッチで躍動する姿と優勝する姿に期待して見守りたいと思います」とエールを送った。
第3部の質疑応答ではシーズンの具体的な目標が問われ、堀之内SDは「浦和レッズである以上、リーグ優勝を含むタイトルの獲得、AFCチャンピオンズリーグエリートの出場権獲得は目指すべきもの。ただし大切なのは、日常にどれだけこだわれるかにフォーカスしたい」とコメント。清水代表は「実現にいかに近づけるかという点では、組織的な力をどうつけていくか。チーム管理やメディカル、スカウト体制を充実させたい。サポート体制をしっかりやっていく」と話した。
また、曺監督就任についての質問を受けた清水代表は「たくさんの意見を受け止めている。浦和レッズにとって人間力を持ってチームをまとめることが必要。それが熱さや情熱が見て取れると思う。クラブとして過去の事案に目をつぶることはできないので、しっかりしたコンプライアンス体制、社内の通報体制や早期発見などに加え臨床心理士もつけてわずかな兆候も見逃さないようにし、クラブとしては曺監督にフルに力を発揮してほしい」と話した。
会場からの質問では、クラブの判断や方針への説明が非常に不足しているという指摘もあり、臨床心理士をつけるような対策を取ってまで曺監督を招聘する必要があったのかという疑問も呈された。清水代表は臨床心理士の配置と曺監督の招聘は別の軸で動いていたものとした一方、他のスポーツでの事例からもパフォーマンスのために効果があることが前提、と話した。
閉会後、取材に応じた清水代表は「ファン、サポーターとのタッチポイント、あるいはやはり選手たちが街に出ていくというところがやっぱり非常に少なくなってきた。 それはやっぱり現場に対する遠慮もあるんですが、クラブ全体、選手たちも含めて一体感の再構築という意味では、自分たちが街に出て行ってファン、サポーターと接点を持つタッチポイントはこれから増やしていきたい」と話していた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)




















