日本は「欧州に対して互角以上」 代表OBも絶賛した”マネジメント”「フランスかブラジルとでは全然違う」

決勝トーナメント進出を決めた森保ジャパン【写真:徳原隆元】
決勝トーナメント進出を決めた森保ジャパン【写真:徳原隆元】

【専門家の目|太田宏介】日本はスウェーデンと対戦し1-1のドロー

 サッカー日本代表は現地6月25日、北中米共催ワールドカップ(W杯)のグループリーグF組最終戦でスウェーデン代表と対戦し、1-1で引き分けた。この試合を元日本代表DF太田宏介が森保Jの戦いぶりを称賛した。

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 日本代表が次なるステージへの切符を掴み取った。試合は立ち上がりから、お互いに3-4-2-1のシステムを採用し、ミラーゲームとなり、ロングボールからのこぼれ球、サイド攻撃と、決定機は作れない展開となった。

「配置でギャップを作って、スペースを攻略していくみたいなシーンはなかなか作れなかったんですけど、ロングボール主体のスウェーデンに対して、最終ラインの対応も良かったし、シュートは打たれていましたけど見てて怖くなかった。初戦のオランダ戦の時も思いましたけど、上田選手が強引に前に抜け出してスピードでちぎってファウルもらうシーンとか、個で剥がす力、個の能力、身体能力は上回るシーンがたくさんあって、欧州に対しても互角かそれ以上でしたよね」

 そして膠着していたゲームを動かしたのは日本だった。「今大会でも本当にベストに入るぐらいの崩しからの先制点」と太田氏が言うように、DF菅原由勢のパスを受けたMF堂安律がダイレクトでつなぎ、FW上田綺世の落としを受ける。そして堂安が走り出したFW前田大然へスルーパスを通し、左足トラップから右足で流し込んだ。

「日本特有というか、堂安選手が右サイドでああいうもらい方をすると、ワンタッチ・ツータッチでシュートまで持っていける。あのラストパスのところは痺れましたね。すごくいいシーンでしたし、それぞれの良さが出た、日本らしい完璧な先制点でしたね」

 しかし日本は後半17分、スウェーデン代表MFアンソニー・エランガに鋭いシュートを叩き込まれ、同点に追い付かれた。その後はスウェーデンに追い込まれたが、GK鈴木彩艶のスーパーセーブもあり1-1で終了した。

 日本はこの試合でDF瀬古歩夢、DF菅原由勢を起用し、チュニジア戦でスタメンを外れていたFW前田大然もスタメンに復帰。MF佐野海舟を温存するなど、ベスト32の試合も見据えての起用を森保監督は行った。

「メンバーもある程度変えて、もちろん勝ちたかったのはあると思いますけど、オランダの状況も見ながら、得点もかなり取っていかないといけない。そのなかで2位を取れたのは非常に良かったと思いますし、休ませた選手が次フレッシュな状態で臨める。中3日と短くなるのでここがかなり肝になると思うので。いいマネジメントだったと思いますし、何より、選手たちがこの次の試合にかける想いっていうのは強いし、ある程度想定していた流れだとは思います」

 決勝トーナメント1回戦での相手がブラジルに決まった日本。もしスウェーデンに負けていたら優勝候補であるフランス代表との対戦が高かっただけに、「やっぱりフランスとやるのとブラジルとやるのとでは、正直全然違う」と太田氏。「結果的に2位を取れたのは大きかったんじゃないですかね」と、言及した。

 日本は昨年10月の国際親善試合でブラジル相手に0-2から3点を奪い大逆転勝利を収めているが、「親善試合とワールドカップでは本気度が違うと思います」としつつも、「日本としては、たぶんやりやすい相手だと思うんですよね。多少のムラや調子の波はあって、個の能力はすごいけど、組織的に守るっていうところはちょっとルーズな部分もある。今日のような先制点の形は十分に再現できると思います。あと守備でしっかりと主導権握りながらカウンターで仕留める形もはまる気がしますね」と、ブラジル戦を展望していた。

 現地29日に行われるブラジルとの大一番。目標の優勝に向けて負ければ終わりの戦いが始まる。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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太田宏介

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

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