ファン・ハール監督のルーニー起用法に異議殺到

「最前線でプレーするルーニーが見たい」

 マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督のイングランド代表FWウェイン・ルーニーの起用法に対し、クラブのOBが異論を唱えている。英地元紙「デイリー・エクスプレス」が報じている。

 ファン・ハール監督は就任時からルーニーをトップ下で起用してきた。前線に怪我人が出た場合であっても、一貫して中盤に固定。1-1で終えた前節のウェスト・ハム戦では右サイドでのプレーを指示され、持ち味を発揮できなかったルーニーは時折苛立ちを見せた。

 最前線に位置するオランダ代表FWロビン・ファン・ペルシーとコロンビア代表FWラダメル・ファルカオのコンビは、ゴールが不足しているだけでなく、連動性や運動量も乏しく、マンUがここ数試合で結果を出せていない要因の1つとされている。

 足踏みの続いているマンUは、来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場権獲得となる4位キープにも黄色信号が灯っており、ファン・ハール監督に対する重圧は日を追うごとに増している。

 この歯がゆい状況に、かつてマンUで活躍したOBから、ルーニーの起用法に対する不満が続々と漏れ出している。

「私は最前線でプレーするルーニーが見たい。ウェスト・ハム戦でぽっかり空いてしまっていた前線にはディ・マリアが穴埋めしていたがね。ウェイン・ルーニーはこのチームにおいて中盤の仕事を全うしているが、がより高い位置、相手にとって危険なボックスエリアでプレーすることを望んでいる」

 そう語ったのはかつてマンUのストライカーを務めていたアンディー・リッチー氏。かつてマンUで点取り屋として活躍したドワイト・ヨーク氏も現在の起用法に反論した。

「ルーニーの使い方は間違っている。こないだの試合では、守備で消耗し、持ち味を消してしまっていた。チーム全体も停滞気味で、ボールが回らず、最前線の選手は活気がなさすぎた。今のFWはスペースを作り出す動きが全くと言っていいほどない。向こうの守備陣からしたら、抑えるのに苦労しない、イージーな相手だろうね」

 OBからエースの起用法に疑問を投げかけられているファン・ハール監督だが、そのアドバイスに耳を傾ける日は訪れるのだろうか。

【了】

 

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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