4発快勝も「参考外ですよ」 大久保嘉人が感じた相手の崩壊…光った“スイッチ”役「安心して見ていられた」

日本代表はチュニジア4-0で快勝した【写真:ロイター】
日本代表はチュニジア4-0で快勝した【写真:ロイター】

4-0と快勝したチュニジア戦

 サッカー日本代表は現地時間6月20日(日本時間21日)、メキシコ・モンテレイで行われたFIFA北中米ワールドカップ(W杯)グループステージF組の第2節でチュニジア代表に4-0と快勝し、今大会初勝利を挙げた。今大会、「FOOTBALL ZONE」で特別解説を務める元日本代表FW大久保嘉人氏は、大量点を取った一戦を「参考外」としたうえで、この試合で躍動したキーマンに高い評価を与えた。(取材・文=瀬谷 宏)

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 前節のオランダ戦で久保建英が負傷したこともあり、先発を4人入れ替えてきた森保ジャパン。初戦はボランチでの起用だった鎌田大地をシャドーに上げ、空いたボランチに田中碧を起用した。さらに、伊東純也を先発に抜擢。この采配について大久保氏は「チュニジアは初戦で大敗し、監督交代があったから不気味に映ったかもしれないが、早い時間で相手のメンタルを終わらせるというのが監督の考えだったと思う」と戦略を推測した。

 そのうえで前半4分に鎌田のゴールで先制し、同31分に上田綺世が豪快なミドル弾で2点目。「監督の狙いはハマったと思う。チュニジアは早い時間に先制点を奪われて、メンタルは崩壊したように見えた。あとは一方的な日本のペースだった」とし、早い時間で“勝負あった”という見方だ。

 4得点という、日本代表のW杯史上最多ゴールとなった一戦。さまざまなパターンでゴールネットを揺らすなか、大久保氏が最も高く評価したのは、後半24分に伊東純也が決めた3点目のシーンだ。

「あれは碧(田中)が縦にくさびのパスを入れ、上田がワンタッチで浮き球のパスをDFの裏に入れ、抜け出した伊東が決める、という手数をかけないお手本のようなゴールだった。最後に決めた伊東はもちろんだけど、碧が今日は攻撃に、守備に非常に冴えていた。私が見るなかで、今日一番良かった選手だと思う」

 前回のカタール大会でも“三笘の1mm”を演出するなど、W杯の経験値は蓄積されていた田中。大久保氏も「安心して見ていられましたね。守備はもちろん、攻撃のスイッチも入れていたし、今大会初のピッチという緊張感は、いい意味でなかった」と川崎フロンターレ時代の同僚の活躍に目を細めた。

 最高の形で2戦を消化し、グループリーグ突破に大きく前進した日本代表。しかし、大久保氏は「今日の試合は参考外ですよ。チュニジアは早い時間の失点でもうメンタルが終わってしまっていたし、日本が4点取れて当然の試合。次に切り替えないといけない」と気を引き締める。次戦のスウェーデン戦に敗れればグループ3位となる可能性が高いだけに「次も絶対に勝たないと。スウェーデンには、チュニジアにはいなかった『個』が強い選手が多くいるので、そこをしっかり抑えていかないといけない」と警鐘を鳴らす。

 次戦も久保の出場は不透明。それでも「このチームには8年の蓄積がある。誰かがいなくても、そこを埋めるだけの人材も戦術もある。見ていて頼もしいですよ」と大久保氏に不安はない。日本代表はスウェーデンをしっかり攻略し、その後の決勝トーナメントに向けて手ごたえをつかむことができるか。

(瀬谷宏 / Hiroshi Seya)



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