禁止イラン国旗を巡りFIFAが“異例の事態” W杯開幕直前に提訴も…スタジアムで掲揚

イラン代表【写真:ロイター】
イラン代表【写真:ロイター】

北中米W杯グループG初戦のニュージーランド戦を前に法的論争へ

 イラン代表が迎える北中米ワールドカップ(W杯)の初戦を前に、スタジアム内への国旗持ち込みを巡って国際サッカー連盟(FIFA)が法廷闘争に直面している。英メディア「ジ・アスレティック」が報じた。イランの旧体制の国旗である「革命前のイラン国旗」の持ち込み禁止措置に対し、直前の撤廃を求める訴訟が提起され、開幕直前の緊迫した事態となっている。

 報道によると、イランの人々の表現の自由を擁護するカリフォルニア州の非営利団体「インスティチュート・フォー・ボイシズ・オブ・リバティ」が、ロサンゼルス郡上級裁判所に訴状を提出した。禁止措置の暫定差し止め命令の申し立てに関する審問は、現地時間6月15日の午前中に予定されている。

 この審問が行われるのは、同日夕方にSoFiスタジアムで開催されるニュージーランド戦に向けて、観客の入場が開始されるわずか6時間前だ。提出された書面では、革命前の国旗を掲げることを望むサポーターは「保護された象徴的かつ政治的発言」の権利を有していると主張。この禁止措置には「即座の司法介入」が必要であると訴えている。

 該当する国旗は現行の公式国旗と類似しているものの、中央に黄色のライオンと太陽が描かれており、1979年に崩壊した旧体制に関連している。それ以来、現体制への抗議の象徴として使用されてきた。FIFAはこれまでスタジアムの行動規範に基づき、政治的、攻撃的、または差別的な性質を持つあらゆる素材の持ち込みを禁止する姿勢を一貫して示してきた。

 しかし、すでに規則の実効性には疑問が生じている。現地時間6月13日にリーバイス・スタジアムで行われたカタール対スイスの試合中、禁止されているはずの革命前のイラン国旗をサポーターが広げている複数の場面が目撃された。もし裁判所から差し止め命令が下されれば、カリフォルニア州以外の開催都市でも同様の訴訟が相次ぐ可能性があり、規則の運用を巡る混乱は避けられない見通しだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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