EURO最多5ゴールの“大型ストライカー” 2度の準優勝…20年ぶりに帰ってきた欧州古豪|チェコ

チェコ代表のパトリック・シック【写真:ロイター】
チェコ代表のパトリック・シック【写真:ロイター】

ミロスラフ・コウベク監督が率いるチェコ、パトリック・シックに要注意

 チェコスロバキア時代の1934年大会、1962年大会の2大会で準優勝という成績を収めている古豪のチェコが、2006年のドイツ大会以来、実に20年ぶりにワールドカップ(W杯)の舞台に戻ってきた。

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 しかし、その課程は簡単なものではなかった。欧州予選では2022年のカタールW杯でベスト4進出を果たしたクロアチアとともにグループLに入る。予選では伏兵のフェロー諸島に敗れるなど、5勝1分2敗の成績で首位の座をクロアチアに譲って、プレーオフに回ることとなった。そのプレーオフではアイルランドとの準決勝、デンマークとの決勝に、それぞれPK戦の末に勝利。勝負強さを見せ、2006年のドイツ大会以来20年ぶりとなるW杯出場を決めた。

 チームを率いるのは、74歳のミロスラフ・コウベク監督だ。2024年1月からはJリーグのサンフレッチェ広島やジェフユナイテッド市原(現千葉)でプレーした経験を持つイワン・ハシェック監督がチームを率いていた。しかし、欧州予選でフェロー諸島に敗れて首位通過が困難と判断された昨年10月に解任となり、その後を継ぐこととなった。なお、これまでのW杯の歴代最年長監督は2010年大会でギリシャを率いたオットー・レーハーゲル監督がアルゼンチンと対戦した際の71歳317日となっており、コウベク監督は最年長記録を更新する見込みだ。

 スクランブル状態での監督就任ということもあり、コウベク監督がチームを率いてからは守備を固めて手数をかけない速攻やセットプレーからゴールを狙うという現実的な戦い方を徹底している。もともとチームのために戦える選手が多く、この組織力は大きな武器となっている。

 チームの大黒柱は、1トップを務めるFWパトリック・シックだ。ドイツ1部レバークーゼンに所属する左利きの大型ストライカーは、2023-24シーズンのブンデスリーガ制覇にも貢献した。大舞台での強さは、大会最多タイの5ゴールを決めたEURO2020でも証明済み。ポストプレーをこなすが前線にどっしり構えるわけではなく、スピードもあって最終ラインの裏も狙っていく。EURO2020のスコットランド戦では大会ベストゴールとなる50メートル近い距離のロングシュートも決めており、ディフェンダーにとってはやっかいな万能ストライカーだ。

 中盤には、2020-21シーズンからイングランド1部ウェストハムに在籍し、通算280試合以上に出場しているMFトマーシュ・ソウチェクが構える。192センチの長身を生かしてセットプレーで脅威になるボランチは、ハードワークでチームを牽引。最終ラインでは、キャプテンのDFラディスラフ・クレイチーが軸になる。イングランド1部ウォルバーハンプトンに在籍する191センチのディフェンダーは、プレーオフ準決勝のアイルランド戦、決勝のデンマーク戦の両方でゴールを決めて攻撃面でも大きく貢献した。

 これまでのチームのようにMFパベル・ネドベド、MFトマシュ・ロシツキーやGKペトル・チェフのようなスーパースターはいない。だが、フェロー諸島に敗れる屈辱も味わい、そこからプレーオフを勝ち上がり、這い上がってきたチームの団結力は相当なものだろう。20年ぶりとなるW杯で古豪復活を印象づける戦いを見せられるか注目だ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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