最下位ドルトムントのサポーターが敗戦に激怒 主将と守護神が釈明する異常事態に

香川もぼうぜん

 サポーターの堪忍袋の緒が切れかかっている欧州屈指の強豪は、史上最大のピンチを迎えた。最下位のドルトムントは4日、本拠地でアウクスブルクと対戦し、0-1で敗れた。その試合後、チームの不振に激怒するゴール裏のサポーターに対し、主将のドイツ代表DFマッツ・フンメルスらが直接釈明する異常事態に陥った。

 5位アウクスブルクに敗れ、後半戦初白星を手にすることができなかったジグナル・イドゥナ・パークはフラストレーションを募らせたサポーターの怒号に包まれた。試合後に巨大なブーイングを続けるサポーターをなだめるように守護神のローマン・ ヴァイデンフェラーが歩み寄る。自ら看板を乗り越え、フェンスによじ登りながら、激高するサポーターの代表をなだめながら対話を続けた。フンメルスもゴール裏に歩み寄り、フェンス越しにサポーターに事情説明を続けた。

 この日のドルトムントは序盤猛攻を見せるも、後半4分に失点。相手の退場処分で数的優位に立つと、後半27分に日本代表MF香川真司を投入。反撃に出たが、1点が遠かった。

 各国代表選手をそろえた強豪ドルトムントは勝ち点16で単独最下位に低迷している。残留圏内の15位のフライブルクとの勝ち点差はわずか2。13位のハンブルガーSVまで勝ち点差3と僅差のため、巻き返しのチャンスは十分にある。だが、ゴール裏に主将と守護神が出頭を余儀なくされる異常事態を、ユルゲ ン・クロップ監督と香川はピッチ上でぼうぜんと見守っていた。

 試合後、クロップ監督は「この結果は痛恨だ。選手に自信を戻す必要がある。わずかながらチームの成長を感じることもできたが、勝てない結果が変わっていないことも認めなければいけない。私の悲嘆はマックスだ。簡単ではないが、やるべきことは明確だ」と巻き返しを誓った。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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