超攻撃型の“ぶっつけ”采配「必要」 7分後に得点…新オプション「3-1-4-2」トライの訳

スコットランド代表と対戦した日本代表【写真:徳原隆元】
スコットランド代表と対戦した日本代表【写真:徳原隆元】

後半32分からシステム変更

 森保一監督率いる日本代表は現地時間3月28日、スコットランド・グラスゴーのハムデンパークで行われた同国との国際親善試合を1-0で勝利した。スコアレスで迎えた後半32分からはMF鎌田大地をアンカーに置いた超攻撃型システム「3-1-4-2」をトライ。7分後にMF伊東純也が決勝点を挙げた。引き分け濃厚から勝ち点3を奪取。北中米ワールドカップ(W杯)に向けて“ぶっつけ本番”で挑戦したのは明確な理由があった。

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 小雨が降り続けた“聖地”ハムデンパーク。冷え込んだピッチで一気に熱気が増したのは後半32分だった。前半はFW後藤啓介やMF鈴木唯人、MF佐野航大らフレッシュな顔ぶれ。11人の交代枠を使って、ハーフタイムにMF三笘薫ら3人を投入し、後半17分からはFW上田綺世、伊東、MF堂安律、MF中村敬斗の4人を入れて、攻撃陣を一新した。主力の登場で決定機も生まれたなかで、アップのギアを上げたのはFW塩貝健人だった。

 起用されるポジションはどこなのか……。誰もが不思議に思っていたなかで森保監督は、MF田中碧とMF藤田譲瑠チマのダブルボランチを下げて、MF鎌田大地と塩貝を途中出場させた。鎌田をアンカーに配置し、塩貝を上田との2トップにした「3-1-4-2」攻撃型布陣の挑戦だった。

「練習とかもあんまりしていなかったけど、思ったよりもできた。結果につながって良かった。チームとしてのメッセージとしては前に人数をかけて勝ちに行こうという感じだったんじゃないかと思います」(鎌田)

 まさに“ぶっつけ本番”。ミーティングでは共有されていたが、練習はできなかった。森保監督は「前回のW杯コスタリカ戦やアジア予選では、引いた相手に点を取れなかった。チームとしても力をつけてくために必要なことだと思っていた。スコットランドは守備が固いチームだが、さらに力をつけられるようにトライした」と、システム変更の理由を明かした。

 勝利にこだわった一手だった。カタールW杯でのグループステージ第2戦のコスタリカ戦(0-1)やアジア最終予選のホームサウジアラビア戦(0-0)、アウェー・オーストラリア戦(0-1)など、ブロックを敷く相手に苦戦し勝ち切ることができなかった。一方でカタールW杯のドイツ戦やスペイン戦(いずれも2-1)、昨年10月のブラジル戦(3-2)など先制を許しても逆転する力はついてきていた。北中米W杯に向けて相手が割り切って引いてきた場合、どう崩すかをフィジカルも強い欧州勢に試す必要があった。

「0-0で固いゲームになるというのは、今までもあったし、これからも予想される中で、そこをどういう風にどうやって1点取るか。ワンチャンス作るかというところは、僕らの課題であり、今取り組んでいるところでもある。そういった点で、途中から出た選手が形を作って、ゴールまで繋げたというのは、すごく良かった」(上田)

 もちろん、攻撃に人数をかけている分、リスクは高まる。新たなオプションとして課題に対する解決方法になったかといえば、そうとは限らない。だが、遠藤航や南野拓実、久保建英ら怪我人が続出している状況で、収穫になったことは確か。W杯に向けて、脅威の集団へ。次なる31日のイングランド戦でも着々と準備を進める。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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