日本人が米代表合宿選出「衝撃的だった」 異色経歴で飛躍も…契約解除「生意気だと」

スペイン1部レガネスにも在籍した井手ウィリアム航輔はアメリカで育った
2019年にスペイン1部ラ・リーガのCDレガネスと契約を結んだ日本人を覚えているだろうか。コロナ禍もあって帰国することになったDF井手ウィリアム航輔は、プレーが叶わないまま2020年6月に契約満了で退団。現在は株式会社セガで「サカつく」などの開発に携わる異色のキャリアにインタビューで迫った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大/全5回の1回目)
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アメリカのカリフォルニア州アーバイン近郊で生まれ、幼稚園まで日本で育った井手。その後、父親の仕事の関係で、6歳から9歳までをドイツ、9歳から高校卒業までをアメリカで過ごした。「駐在員の家庭だったので転々としていたんですけど、ドイツに住んでいたときにサッカーに出会いました」と明かす。
「ミュンヘンに住んでいたので、バイエルンがあって。今ほど強くなかったですが、そのときに見た光景、スタジアムの熱狂、観客が情熱を持って応援している姿とかを見て、サッカーってめちゃくちゃかっこいいなと思って。自分もそういう応援されるような選手になりたいと思って、サッカーを始めました」
憧れたのは、ドイツ代表で13番を背負ったMFミヒャエル・バラック。「ローカルのレベルだったので、強かったわけではなくて。ただ純粋にサッカーを楽しむというか、その経験を得られたのがドイツでの3年間だったかなと思います」。サッカーの虜になると、アメリカに引っ越しても地元のクラブで続けた。
「たまたまラスベガスで大会に出ていたときに、ロサンゼルス・ギャラクシーのスカウトの人がその試合を見に来てくれて、興味を持ってくれました。トライアウトに来ないかという誘いというか、スカウトをしていただいて、そのまま小学校5年生か6年生の頃のタイミングで、LAギャラクシーに入団しました」
そこでウインガーとして頭角を現した井手は、世代別アメリカ代表の合宿などにコンスタントに呼ばれるほどに成長。そこではFWクリスティアン・プリシッチ(現・ACミラン)らとも一緒になったが、「やっぱり衝撃的だった」と思い出すのは、LAギャラクシーで同僚となったFWハジ・ライト(現コベントリー)だ。
「すごいんですよ。めちゃくちゃデカかったです。ハジに会って、同じウインガーでこんなのとポジション争いできないと思って。僕がサイドバックで行こうとなったきっかけはハジでした。ハジは衝撃的でしたし、ルカ・デ・ラ・トーレ(現セルタ)という選手もいて、そいつもめちゃくちゃうまかったですね」
昨年9月に行われた森保ジャパンとアメリカ代表の親善試合に出場していた選手との交流も。「あの辺はみんな知っているので、大差なかったのになと思うと、悔しさは今ちょっとあるかなとは思いますね」と当時を振り返るが、その後はLAギャラクシーから契約解除され、欧州への挑戦を決断することになる。
LAギャラクシーのアカデミーでは、1つの上の学年に飛び級でプレーするほどだった井手。「貢献していたし、上のレベルでもやらせてもらっていたから、絶対に残れるだろうと思っていたでんすよ。そうしたらその年に契約を切られたんですよ」。驚きもあったと言うが、そのときの理由をこのように振り返る。
「1個上のチームでは馴染めていたんですが、同年代のチームではあまりハマっていなくて。チームメイトとあまり仲良くなかったというのもあって。自分が上のレベルでやっていて、降りたときに試合中にチームメイトに言ったりするから、そういうのが生意気だと思われたりとかはしていたんだと思います」
世代別アメリカ代表の合宿などの経験もあり、プレーには自信を持っていたなかで突きつけられた現実。「なんかそれが悔しかったというのもあって。絶対にもっとアメリカ以上のところでできると思いました」。大学進学という選択肢もあったなかで、幼少期を過ごしたドイツへの挑戦を計画することになる。



















