J加入内定もベンチの日々「なぜ出ていない」 国立で無念…プロで生かす武器「真似できない」

準決勝で先発出場した水戸内定の安藤晃希【写真:徳原隆元】
準決勝で先発出場した水戸内定の安藤晃希【写真:徳原隆元】

流通経済大柏MF安藤晃希は後半13分に途中交代

 第104回全国高校サッカー選手権は1月10日に国立競技場で準決勝が行われ、前回大会で準優勝の流通経済大柏(千葉)は鹿島学園(茨城)に0-1で敗れた。水戸ホーリーホックへの入団が内定しているMF安藤晃希(3年)は「本当に自分の中で悔しいっていう思いしか出ない」と大会を振り返った。

【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!

 昨年10月中旬に安藤は水戸への加入内定が発表された。昨年は準優勝に終わった大会に向け「去年の悔しさをこの舞台で晴らして、国立に連れていって日本一にするっていう目標を1年間掲げてきた」という思いで臨んだ。しかし、それとは裏腹に初戦からスタメンには別の選手の名前があった。そんな安藤のところには今大会に出場している他校の知り合いなどから「なぜスタメンで出ていないのか」という連絡もあったといい、「正直、自分が一番それは悔しい」とその胸中を話した。

 榎本雅大監督は「(J内定という)肩書は考えないでメンバーを選んでいます。言ってしまえば、そうでない組の調子が非常に良かった」としたうえで、安藤を含む4人のJリーグ入り内定選手たちについて「これから彼らがプロの世界に飛び込む中で、どういう使われ方になるか、どういう役割を担い、自分の良さをどう出すか。そことは向き合ってくれたと思います」と話した。

 安藤は「出られていない自分には納得しないんですけど、他の選手が出ていることには納得していて、自分以外にも監督が言っていたようにいい選手がたくさんいるので、それ以上に自分が攻撃で光るものを見せられなかった」と自分に矢印を向けた。その中で準決勝で回ってきたスタメンのチャンスに、「ここでやってやる」という強い思いを胸にピッチに立った。しかし、その思いは空回りする面もあり、後半13分に無念の途中交代。敗退を決めた試合終了間際の失点はベンチから見つめた。

 中央で起用されたこともあり、最大の武器であるサイドからの突破はなかなか見せられなかった。「自分の特徴はサイドで受けて仕掛けて、そこから違いを出すスタイルなんですけど、なかなか今の流経のスタイルだとできなくて。その中で自分が変化しないといけないっていう気持ちと、プロの練習に参加してサイドで受けた時に自分の良さが出たから、サイドで受けたいっていう気持ちも強くなった」という葛藤とも戦いながら、高校最後の舞台は終わってしまった。

 水戸への加入に向け、この葛藤と求められた役割について「守備の苦しさだったりきつさだったりっていうのを流経に教えてもらって、守備の大事さを教えてもらった。プロになったらもっと強度が上がると思うので、しっかり自分の中でこの経験を生かして、その上で自分の良さっていうのを生かしていけたら」と、前向きに消化していく。

 そのうえで「正直、プロか大学で迷いました。攻撃だけだったら即決でプロと決めることができたんですけど、足りないものが多すぎたのをプロの練習で感じました。それでも自分のことを欲しいって言ってくれるのは、誰にも真似できないようなスピードがあるからだと思ってるし、自分のことを成長させてくれるチームだと強く思うことができました。1年目から試合に出たいのはあるんですけど、焦らずに色々なことを学んで成長していけたら」と、J1昇格を果たした勢いのあるチームに加入する決意を話した。

 自身の強い思いと周囲の大きな期待が合わさったからこそはプレッシャーに変わった部分もあるかもしれない。高校最後の舞台は不完全燃焼に終わってしまったかもしれないが、プロの舞台であらためて強烈なスピードを見せてくれるはずだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング