自らのシュートで勝利した“守護神”「自分が勝たせる」 2戦連続でPK勝ち…初の聖地へ「連れていきたい」

5人目のPKキッカーを務めた岩瀬颯【写真:産経新聞社】
5人目のPKキッカーを務めた岩瀬颯【写真:産経新聞社】

興国GK岩瀬颯はPK戦で5人目のキッカーを務めた

 第104回全国高校サッカー選手権の3回戦が1月2日に各地で行われ、興国(大阪)は前回ベスト4の東福岡(福岡)をPK戦の末に破り、準々決勝進出を決めた。2点のビハインドの苦しい状況から残り10分で追いつき、PK戦に突入。GK岩瀬颯(3年)が相手の3人目を抜群の反応でストップすると、興国は5人全員が決めて勝利。2回戦の浜松開誠館戦(1-1、PK3-1)に続き、2戦連続でPK戦をものにした。

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 岩瀬は東福岡の3人目、MF水野凪人の厳しいコースに飛んだシュートを止めると、自ら興国5人目のキッカーを務めた。「ゲームを通して前線の選手が頑張ってくれて、最後追いついてくれて、自分も1本止めることができていたので、最後は『自分がチームを勝たせる』という想いを持って蹴りました」とベスト8進出を決めたPKでのシュートを振り返った。

 2試合連続でPK戦を制した興国だが、夏のスペイン遠征までは決してPK戦に強いわけではなかったという。岩瀬が5本以上ストップしたにもかかわらず、味方が外し続けてPK戦を負けたこともあった。「その後、ちょっとヘラヘラしているというか、笑っている選手もいたので、ロッカーで話し合いというか、ケンカみたいになったこともありました。その夏を経験できて、練習で選手権やインターハイに入る前の自主練で、自主的にみんながPKの練習をしたのが、この2連戦につながったのだと思います」とチームが変わったきっかけとなった出来事を語った。

 浜松開誠館戦でも5人目のキッカーを務める予定になっていた岩瀬だが、「(5番目と言われて)最初はマジかと思いましたし、今日も5番目と(ボードに)書いてあるのを見て、結構『ウワッ』と思ったのですが、自分が興國高校の(サッカー部)300人の先頭に立つ者として、そういう覚悟が必要かなと思って、覚悟を決めました」とプレッシャーのかかる役回りを与えられた心境を明かした。

 GKというポジション柄、勝利を決めるゴールを決めたのはもちろん初めて。「初めて(勝利を決めるゴールを)決めて…。いつもなら止めて終了とか、味方が決めて終わりだったので、自分が決めて終わったのは初めてだったので、喜びが爆発しました」とゴール後のパフォーマンスを笑顔で振り返った。

 この試合の前日には、チームスタッフからの提案もあり、チームで宿泊地の近くにある公園の掃除を行ったという。「僕らはいろんな方々の支えがあってこそ、ここまで来ることができたので。宿泊しているホテルや地域の人たちに、僕たちが何か還元できることはないかと考えて、ランニングやトレーニングで使わせてもらっていた公演のゴミ拾いをして、少しでも街に貢献できたらなと思ってやりました」と、大きなゴミ袋が4つがパンパンになり、「公園もかなりきれいになった」という元日の清掃を振り返った。

 大阪府大会を勝ち上がった後、飲酒問題もあった興國高校だが、あらためてサッカーをできることに感謝を持つ選手たちは、あと1勝で国立競技場で戦えるところまできた。岩瀬は「開会式で全員が国立を歩いて『この国立に応援団を連れていきたい』という気持ちは強くなりました。国立で素晴らしいサッカーをして、一人でも多くの人に感動を与えるプレーをしたい」と、準々決勝で勝利し、この日もスタンドから大声援を送った応援団をサッカーの聖地へ連れて行くことを誓った。

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