父はパラ金メダルのアスリート「本当に叶えている」 2ゴールで前回王者を撃破「自分もそうなりたい」

神戸弘陵は池壱樹の2ゴールで前橋育英に勝利
第104回全国高校サッカー選手権は12月31日に各地で2回戦の試合が行われ、浦和駒場スタジアムの第1試合では神戸弘陵(兵庫)がFW池壱樹の2ゴールで、前回王者の前橋育英(群馬)を2-1で下した。昨年のパリパラリンピック車いすラグビー金メダリストを父に持つアタッカーは、世界で戦う父の姿に学んだという。
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前回王者で高校年代の最高峰リーグである高円宮杯U-18プレミアリーグのEASTで2位、卒業後のJリーグ内定選手も3人という前橋育英との対戦が決まった抽選会の瞬間は「さすがに、マジかとは思った」と笑ったが、「同じ高校生なんで、全然ビビることもなく、絶対勝てるって思っていた」と強気の姿勢で試合に入った。
そして前半15分に右サイドの低い位置で得たセットプレーからこぼれ球を拾った池が思い切ってシュートを放つと、混戦の中でコースが変わったボールがゴールに吸い込まれて先制点になった。前半40分には、MF松浦旺生からのサイドチェンジを受けた池が左45度付近からカットインして右足シュートを放つと、ボールはニアサイドを射抜いた。
いずれも目の前の相手に当たったようなシュートだったが、「やりきる、打ちきる、上げきるっていうのはチームで共通認識で、ゴール前でパスしたら多分点は入ってないと思うんですけど、そこを打ちきるっていうのは試合前も言われていたので、そこは迷わず振りました」という姿勢がゴールを呼び込んだ。
父の透暢(ゆきのぶ)さんは、2024年パリパラリンピックで車いすラグビー日本代表のキャプテンを務め、金メダルに輝いた。その父の背中を「世界で戦っているので、寮生活でパラリンピックは直接見ていないんですけど映像で見て、本当に努力して叶えているのを見て、自分もそういう風になりたいなって思った」と追いかけている。
そして「練習の時は自分が一番下手やと思って練習して、で、試合の時は自分が一番上手いと思ってピッチに立て」という言葉を胸に優勝候補との決戦に臨んでいた。
強豪が固まったと評判の埼玉ブロックで、大きな山を初戦で超えた。勝利に導いた「10番」は「全国に来て、そういうレベル高いチームとやれるっていうのはめっちゃワクワクしてます。チームで勝つのが一番なんですけど、自分が点を取って勝たせるのが一番の目標なので、毎試合必ず1点取るっていうのは掲げてやっていきたい」と笑顔を見せつつも決意を新たにしていた。





















