森保監督が覚悟「ブラジル戦で最後」 様々な世間の声も…“総取っ替え”の信念「結構本気です」

2度目のワールドカップに挑む森保一監督【写真:藤岡雅樹】
2度目のワールドカップに挑む森保一監督【写真:藤岡雅樹】

監督としては前回カタール大会に続く2度目のW杯となる

 日本代表・森保一監督が、2026年のW杯イヤーの幕開けに「FOOTBALL ZONE」に特別メッセージを寄せた。6月に開幕する北中米ワールドカップでは、グループステージでオランダ、チュニジア、欧州プレーオフBの勝者(ウクライナ、スウェーデン、ポーランド、アルバニア)と対戦する。2018年7月に日本代表監督に就任してから7年半、集大成となる本大会への決意を示した。

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 あけましておめでとうございます。

 今年はW杯という大きなイベントがあり、2期目の集大成となる大会に挑みます。個人的には自然体で普段やれることをやってきているつもりですし、選手もスタッフも毎回の活動で全力を尽くしてきている。その延長上で戦えたらと思っています。なので、気負うことはあまりないですね。

 サッカー界にとっては6月から7月にかけてW杯があって、その後にJリーグはシーズン移行してまた新たな歴史が始まる。W杯でいい結果を出して、国内のJリーグにつなげていけたらなと思っています。スポーツ界全体でも、2月にミラノ・コルティナ五輪、3月にはWBC、そしてW杯がある。私自身はサッカーからですけど いつもスポーツ全体で、というのは思っています。より多くの国民の皆さんにスポーツの魅力を、そしてスポーツが社会貢献できることを知ってもらえる年になればいいなと思います。

 日本代表の監督に就任して7年半、東京五輪世代の監督を含めると、8年になりました。振り返ってみれば、長くやらせていただいていますが、いつもいつも一戦一戦、目の前のことに全力を尽くす、全力疾走でやってきているので、正直長くやっている感覚があまりないですね。でも長くやらせてもらっているからこそ、これまで選手起用であったり、戦術であったり、色んなことを試してきました。だからフェーズが変わっていると感じた時に、チャレンジができている。常に次のステップに向かうチャレンジができているのかなと思います。

 この7年半の間で転機となった試合は、前回のカタールW杯アジア最終予選のオーストラリア戦など色々ありますが、10月に3-2で勝利したブラジル戦もその一つかなと思います。前半は0-2でしたけど、全体的に選手が落ち着いていましたね。ハーフタイムの選手たちの様子を最初は見聞きしていましたが、今の状況を自分たちでどうやったら打開できるのか、修正、改善できるのか、話をしていましたね。ただチームで戦うと言っても、相手のレベルが高いほど、やっぱり混乱させるのが上手くなるので。前線からいわゆるサッカー用語で「ハメに行く」のを明確にしました。「前からプレッシャーを変えていくよ」と言ったら、選手たちもすぐに切り替えてくれました。自分たちの対応力、修正力は1期目と比べて格段に上がっていると思いますし、次のオプションに対してのアジャストする力は確実に上がっているかなと思います。

 ただ、今度のW杯では相手は油断してくれないと思います。前回はドイツ戦やスペイン戦みたいなことが起こっていましたけど、今後はないかなと。あのような勝ち方は、ブラジル戦が最後の試合になるだろうなと。本大会では、そのブラジルと決勝トーナメント1回戦で当たる可能性があります。(ドイツ、スペインと対戦した)前回もそうですけど、めちゃくちゃくじ運いいですよね(笑)。でも、どこが相手でも考え方は全部同じです。勝つために、と負けた時に何が残るかを常に考えています。

スタメンの総取っ替えについて可能性を話した【写真:藤岡雅樹】
スタメンの総取っ替えについて可能性を話した【写真:藤岡雅樹】

“総取っ替え”は日本だからこそできる戦い方

 昨年9月の米国遠征では、W杯ホスト国のメキシコ、アメリカと戦いました。2戦目のアメリカ戦(0-2で敗戦)では、スタメンを初戦のメキシコ戦から“全替え”しました。色々な意見があるのは理解していますが、全体の経験値を上げたいというのもありましたけど、同時にW杯で勝つための選択なんです。W杯は本当にインテンシティが高くなって、メンタル的にも負荷がかかる。相手が疲れてきてちょっと落ちる中で、1試合ずつ変えていくことで、日本はフレッシュな状態を保って勝っていけるんじゃないのかなと。

 実際に前回のカタールW杯でも、初戦のドイツ戦が終わった後のコスタリカ戦でスタメンを5人変えました。GKは変えないかもしれないですけど、フィールドプレーヤーの総取っ替えも考えています。本番でやるかどうかは別ですけど、結構本気で想定しています。

 それぐらい今の選手たちは想像以上にできますし、1回の経験で成長することを改めて感じさせてもらっています。結局、想像以上に成長している人たちが、この代表には生き残っている。9月以降は怪我人が多く出ている中で、色んな選手を見させてもらいました。日本人の選手は、国際経験や非日常の戦いを経験すればするほど、全体的に上がっていく。日本人の可能性を改めて感じさせてもらいました。

 残念ながら年末に(南野)拓実が怪我をしてしまいました。これまでの戦いを振り返った時に、そしてW杯のことを考えた時に痛い怪我ですし、拓実が一番痛いと思います。彼のW杯への思いを考えると、こちらも辛い思いになります。怪我が早く回復できるように最大限のバックアップ、サポートをできるようにして、回復を願いたいと思います。

 これまでも怪我であったり、体調不良であったり、その他色んなアクシデントで、思ったように力を発揮できなかったり、代表活動に招集できなかったことはたくさんありました。「拓実の代わり」ということではなく、ひょっとしたらまだまだ招集していない中で、W杯で力を発揮してくれるような選手もいるかもしれない。W杯直前になった時にコンディションがいい選手を招集させてもらって、最後ベストの布陣で戦いたいなという所はあります。でも想定していても、本当にハードな世界で選手たちは生きているので。よりニュートラルな気持ちで強化をしながら、最後にチームがまとまるようにしていきたい。メンバーは最後の最後に固めるものだと思っています。

 今、自信をこうやって持てるのは、戦術がしっかり浸透できているから。いつも全員の選手を招集させてもらっているわけじゃないですけど、ゲームプランやプレーモデルのところは、コーチ陣が頑張ってくれて、多くの選手に共有できていると思います。最後ベースを確認して固めて、かつ相手がやってくることの対策を講じていけるようにということで、戦い方が固まっているので。そのベースを基に、選手たちが個性を加えてくれる。だから落ち着いて話せるのかもしれないですね。

 強豪国に対して五分五分と言いたいところですけど、まだそこまでは行っていないというのが、正直な感想です。でも今の日本は、勝つか負けるか分からない、勝負に持っていける所までは来ていると思います。日本代表の戦いを通じて、スポーツで日本が盛り上がる年にしていければと思います。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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