【選手権注目選手】アンダー代表主将は「凄まじい」 あえて選んだJ2…プロ入り前最後の大舞台へ

(左上から時計回り)今大会で注目の山口豪太、中野陽斗、増田大空、松岡敏也【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
(左上から時計回り)今大会で注目の山口豪太、中野陽斗、増田大空、松岡敏也【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

全国高校サッカー選手権が28日に開幕する

 12月28日の早稲田実業vs徳島市立の開幕戦を皮切りに首都圏各所で開催される第104回全国高校サッカー選手権大会。全国の各都道府県を突破した48代表校が集結し、1月12日の決勝戦まで熱い激闘を繰り広げる真冬の風物詩が幕をあける。

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 ここではこの大会に出場をするすべてのJ内定選手の紹介と注目のタレントを北から順番に全8回にわけて紹介していきたいと思う。第4回はJ2内定選手パート2。

■山口豪太(昌平3年、MF、湘南ベルマーレ内定)
 FC LAVIDA時代から10番を背負い、中2で高校のJヴィレッジカップに10番を背負って圧巻のプレーを見せていた男がもう最終学年を迎える。攻撃のアイデアが多彩で、左足のキック、ボールタッチを駆使して、ドリブルと効果的なパスでDFラインをブレイクしていくMFは、高校3年間で守備面が格段に成長をした。サイドでも、ボランチやトップ下でも、ネガティブトランジションの際は全力でスプリントをしてスペースを埋めたり、ボランチやサイドのカバーをしたりしていく。「湘南でウィングバックをやらせてもらったときに、守備のスプリントを求められる。時にはCBのカバーにも行った上で、攻撃の持ち味を出さないといけないので、攻守に走る、関わるところは意識するようになりました」と口にしたように、プレーに連続性が生まれ、ボールを持った時の脅威はより増した。

■増田大空(流通経済大柏3年、DF、ジュビロ磐田内定)
 左足のキックの質はずば抜けている。鹿島アントラーズつくばジュニアユースでは、左サイドバックとしてプロの世界で活躍をした根本裕一監督から、左足のクロスの極意とサイドバックとして矜恃を叩き込まれた。攻撃のタイミングが抜群で、オーバーラップ、インナーラップを駆使して、チャンスのあるところに顔を出す。左足のキックも多彩でインステップ、インフロント、インサイドの精度はもちろん、彼が得意とするのは左足のアウトサイドキック。カットインした際に、逆サイドにアウトサイドでサイドチェンジをしたり、浮き球のクロスを入れたり、時には強くアウトサイドに当ててインカーブのクサビを打ち込むなど、相手の意表を突くキックでチャンスメークをする。左サイドのスペシャリストとして、Jの舞台でもその価値をもっと高められる可能性を持っている。

■松岡敏也(興國3年、DF、アルビレックス新潟内定)
 176cmのサイズとスピード賢さを兼ね揃えたサイドバックは、運動量と突破力を生かしたオーバーラップと、中央に入ってゲームメイクやセカンドアタッカーとしてゴール前に入っていくなど、プレーの引き出しを多く持っている。ボールを持った時の迫力はもちろん、ボールが動いている間に何をすべきか、どこにいるべきかを考えて、ポジショニングを取ったり、スプリントを繰り出したりすることができる。サイドバックの人材不足という課題を抱えていた新潟においても、ビジョンと合致する選手だろう。全国的にはあまり知られてはいないが、インテリジェンスと馬力を併せ持った柔剛兼用の高性能サイドバックのプレーにぜひ注目をしてほしい。

■中野陽斗(神村学園3年、DF、いわきFC内定)
 181cmとCBとしては大柄ではないが、守備のスキルは凄まじいものがある。空間把握能力が優れていて、どんな展開になっても相手との距離感、ボールとの距離感を瞬時に把握し、寄せるべきか、ステイすべきか、カバーをすべきかを的確に判断して、守備に安定感をもたらすことができる。4バックのCBはもちろん、3バックでも左右中央どこでもできるインテリジェンスとスキルを併せ持つ。キャプテンシーも抜群で、大会直前に行われたSBSカップではU-18日本代表のキャプテンとして統率力を発揮して見せた。

 このタレントをJクラブが放っておくはずがなく、彼のもとにはJ1、J2の4クラブの練習に参加。そのうちの3クラブから正式オファーが届き、その中にはJ1クラブもあったが、「しっかりとプロで戦う土台を作りたいと思った」といわきを選択。しっかりとした将来のビジョンを持って進路を決め、これまでもそうだったように課題を見つめ直しながら1つ1つ丁寧に積み上げていく作業を続ける決意を下した。このような選択や行動ができるからこそ、周りからの信頼が厚いのも納得ができる。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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