U-20W杯に挑む15歳久保建英の才気 プレーから伝わる世界デビューへの覚悟

2世代の飛び級を果たし初の世界大会に参戦、U-20ホンジュラス戦で見せた成長の跡

 初の世界大会の切符をつかんだ15歳は、こう口にした。

「半年前は、想像すらしていなかった」

 だが、U-20ワールドカップ(W杯)韓国大会に2世代の飛び級を果たして出場するU-20日本代表FW久保建英(FC東京U-18)は、その半年間で戦うための旅支度を整え、決戦の地へ飛び立った。

 本大会直前の15日には、エコパスタジアムでU-20ホンジュラス代表との練習試合に途中出場。そこで世界仕様のプレーを見せつけた。試合後、「それ(フィジカルの差)は感じましたが、フィジカル勝負はしていない。わざわざ感じなくてもいいのかなと、分かっているので」と、吐き出した。

 中盤での激しいフィジカルコンタクトを、ワンタッチ、ツータッチで華麗にかわし、仲間へとボールを届ける。逆に、相手が飛び込めないと判断した瞬間はギアを一気にトップへと上げ、ドリブル、パス、シュートと自在にチャンネルを切り替える。後手を踏む相手を尻目に、華麗にピッチを舞った。

「相手も後半疲れてきていたので、ボールを持ったらドリブルで仕掛けようと思っていた。そこはフィジカル勝負というよりも、自分が先手を取っているので(ボールを)取られることはない」

 その機知に富んだプレーに、集まった約3000人の観衆は、背番号「20」がボールを持つたびに沸き返るようになっていった。

 

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