移籍後3戦2発…20歳日本人は「今後を担う逸材」 代表OB絶賛…活躍の裏に隠された”好環境”「他にはない」

シント=トロイデンの後藤啓介【写真:(C) STVV】
シント=トロイデンの後藤啓介【写真:(C) STVV】

【専門家の目|太田宏介】加入後即フィットの後藤啓介に脚光

 ベルギー1部シント=トロイデンのFW後藤啓介は現地時間8月23日、リーグ第5節ワーレゲム戦で後半途中から出場すると、2戦連続ゴールをマークした。元日本代表DF太田宏介氏が移籍後すぐに活躍できている要因に言及した。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!

   ◇   ◇   ◇

 20歳の後藤は2024年1月にジュビロ磐田からアンデルレヒトへ期限付き移籍加入し、その後完全移籍へと移行。主にセカンドチームでプレーしながらトップチームでもデビューを飾り、UEFAヨーロッパリーグも含めて公式戦10試合で3得点を挙げていた。

 そんな後藤は今季ベルギーリーグが開幕後の8月7日にシント=トロイデンへ期限付き移籍が発表された。そしてすぐのトレーニングマッチで5得点、加入2試合目となったリーグ戦4節ラ・ルヴィエール戦で途中出場から後半アディショナルタイムに決勝弾を奪った。さらにワーレゲム戦でも貴重な追加点を奪うなど、加入から3試合2ゴールと即フィットしている。

「身体の大きさもそうだし、足も速い、裏への抜け出しもうまい。かつ、なんせ点が取れるじゃないですか。何よりストライカーとして重要な得点感覚であって、ユースでデビューしたジュビロでもそうだし、その後のアンデルレヒトでもセカンドチームがメインでやってましたけど、点を取り続けているっていうことが何よりいいですよね」

 後藤は磐田時代に高校生ながらもトップチームでデビューを果たし、さらに高校3年生でトップチーム昇格を勝ち取った。そして23年には公式戦9ゴールを決め、アンデルレヒト移籍後も常に結果を残し続けている。

「シント=トロイデン合流してすぐに連発で決めれてるっていうところは、今は味方選手に日本人選手がいて、日本人のスタッフもいて過ごしやすい環境だと思う。いい関係が日常から築けているからだと思う。中盤だったり後ろからの指示とか細かい立ち位置だったり、コミュニケーションが取れるっていうのがすごくでかいと思います。同じ言語で話せる選手がいて、ベルギー自体は今日本人多いですけど、だからステップアップするには最高の環境だと思うんで、首位を走っているチームの中でここから出場時間は徐々に伸びていくと思います」と、日本人が多数所属しているからこそ、すぐに結果を残せていると解説する。

「やっぱりFWは89分何もしてなくても1分でゴール決めればヒーローなポジションなので、あの堂々とした立ち振る舞いとゴール決めた後のアクションを見ても、すごく充実してそうに感じます。若い力が活躍することによって、今後のね、日本サッカー置いても非常にプラスだと思いますし、特にこの年齢年代でヨーロッパの舞台で安定した出場機会を得てるっていうこと自体他にはないと思うので、今後の10年、15年を担っていく逸材だと思う。今後もゴール量産してほしいなっていう期待を持って追っかけています」と、期待を寄せている。まだ20歳の若武者が今季どこまで数字を伸ばし、今後キャリアアップをしていくのか注目が集まる。

(FOOTBALL ZONE編集部)



page 1/1

太田宏介

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング