ドイツ→日本復帰で…チームに要求「絶対にやらすな」 流血で示す“欠けていた意識”

FC東京復帰戦の室屋成「1対1の部分だったりで絶対にやらすなというのは」
今夏の移籍市場で5年ぶりにドイツ2部ハノーファーからFC東京に復帰した元日本代表DF室屋成が、6月14日に行われたJ1リーグ第20節のセレッソ大阪戦に先発して、フル出場を果たした。2-2の引き分けで終わった復帰初戦を、室屋は「かなり自分たちが積極的に、インテンシティ高くできたかなと思います。結果的には勝ち点1ですが、すごく前向きな勝ち点1ではないかなと思います」と、前向きに振り返った。
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試合前からサポーターのチャントは耳に入っていたと言い、「すごくうれしい気持ちになりましたし、試合中も常にサポーターの声は聞こえていましたので、すごく後押しをしてくれました」と、力になったと話す。
試合開始早々には相手選手との接触で頭部を切り、前半はバンデージを巻いてのプレーとなった。後半はバンデージを外したが、試合中に再び傷が開いたようで主審からピッチ外に出て治療を促されるような場面もあった。負傷してもインテンシティを維持しながら戦う姿には、森保一監督も「スタートの接触、流血シーンはまさにドイツに行っていた守備のときの間合いの近さ、痛い思いはしたと思いますが、経験したことが出ていたシーンかなと思います。守備で激しく戦いながら、攻撃につなげていくところは見せてもらえたかなと思います」と、評価した。
室屋は「これが自分のプレースタイル」と言い、戻ってきたFC東京には自身の長所でもあるポイントが欠けていると感じ、チームに要求してきたという。それだけにピッチ上では、自身が求めてきたものを誰よりも体現する必要もあった。
「この2週間の練習のなかで、インテンシティの高さだったり、1対1の部分だったりで絶対にやらすなというのは、どんどんチームメイトに話していましたし、そういう部分で自分もこだわらなきゃいけないと思ってやっていました。全員が間合いもすごく近い距離でやっていたと思います」
リーグ戦3連敗中だったFC東京は、室屋効果もあって勝ち点1を獲得。降格圏を抜け出して17位に浮上した。まだまだ予断を許さない状況だが、室屋は後半戦に向けて「これぐらいの強度の高さを基本にしなきゃいけないし、戦う意思だったり、情熱の部分で、これくらいを基本にやらないといけない」と、手ごたえを口にするとともに、継続して求め、自身も体現していくと語った。
(河合 拓 / Taku Kawai)