「日本になかった」流れが誕生 逸材揃う世界大会、一躍スターへ…柿谷曜一朗が見る“新・登竜門”

柿谷曜一朗氏がU-17ワールドカップの立ち位置について話してくれた【写真:徳原隆元】
柿谷曜一朗氏がU-17ワールドカップの立ち位置について話してくれた【写真:徳原隆元】

【専門家の目|柿谷曜一朗】U-17W杯の“位置付け”とは

 日本の将来を支える若手たち。今年11月にはU-17ワールドカップ(W杯)がカタールで開催される。「FOOTBALL ZONE」で解説を務める元日本代表FW柿谷曜一朗氏は、若手がしのぎを削る世界大会の“意義”を説明。伝説となった超絶ロングシュートを決めるなど大きな注目を浴びた U-17W杯について「アピールできる場所」とした。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞)

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 4月にサウジアラビアで行われたU-17アジアカップ。グループステージを突破して日本代表はW杯への挑戦権を得た。UAEに4-1で快勝し、ベトナムに1-1でドロー、オーストラリアに2-3で敗れたが、グループステージを首位で通過してW杯出場権を獲得。2月のネクストジェネレーションマッチでU-18Jリーグ選抜のコーチを務めた経験がある柿谷氏は世界大会に臨む後輩たちへ「一番アピールできる場所やから」と、その重要性を説いた。

「今の時代は、もうU-17W杯でできればそのまま海外にいける。日本人じゃなくても。昔はその流れは日本になかったけど、欧州の選手たちはそういうイメージだったと思う。でも今はもうめちゃくちゃチャンス」

 これまでかつてワールドユースと呼ばれた U-20W杯で若手が注目を浴び、10代で海へ渡る選手も多くいた。今の森保ジャパンならMF堂安律やMF中村敬斗、DF菅原由勢らが大会直後の夏に海外へ移籍している。だが、今では日本もU-17年代から世界に挑戦する“流れ”ができてくる。

「若いうちから(海外のクラブも)いい選手を取っておきたい。それはもう意識して大会に臨んでいいと思う。年齢が下がってきている。16、17歳の時点でその域に達している選手はいっぱいいる。20歳までに世界と戦える選手にならないとあかん。だからこそ世界から一番注目されるし、いい大会になると思う」

 日本が勝ち取った世界大会への切符は、選手それぞれのキャリアだけでなく、日本サッカー界の底上げにもつながるはずだ。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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柿谷曜一朗

柿谷曜一朗(かきたに・よういちろう)/1990年1月3日生まれ、大阪府大阪市出身。セレッソ大阪の下部組織から16歳でプロ契約。徳島ヴォルティスやスイス1部バーゼル、名古屋グランパスでもプレー。U-17W杯で2得点し活躍した。13年東アジアカップで得点王、14年ブラジルW杯に出場するなど国際Aマッチ18試合5得点。華麗なトラップ、ゴールで人々を魅了し、「ジーニアス」と称された。24年限りで現役を引退し、解説やメディア出演など幅広いマルチな活動をしている。

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