モウリーニョ監督がチェルシーサポーターに異例の要請「ジェラードに敬意を」

 

今季限りで退団するライバルへのチャントに不快感

 チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督が自軍のサポーターに対し、今季限りでリバプールを退団する元イングランド代表MFスティーブン・ジェラードに敬意を示すように異例の要請を出している。英地元紙「デイリー・エクスプレス」が報じている。

 チェルシーは20日に行われるリーグカップ準決勝第1戦でリバプールと対決する。ジェラードは昨季、優勝争いを繰り広げていたチェルシーとの大一番で、自陣で足を滑らせ転倒。このミスが失点につながり、リバプールは敗戦。悲願の優勝を逃す引き金となっていた。

 しかし、モウリーニョは試合前のインタビューで、ジェラードのファンであることを告白。チェルシーのサポーターに対し、偉大なキャプテンを揶揄しないように呼びかけた。

「ジェラードはリバプールにとって歴史に名を刻むレジェンドであり、それはプレミアリーグにとっても然りだ。彼は私にとって、常に称賛に値し、尊敬すべきライバルだったよ。うちのサポーターは、彼を揶揄するようなチャントを歌う。私はその歌が大嫌いだ。時にそういうものも面白いかもしれないが、するべきことではない。チェルシーサポーターは、もっと彼に敬意を払わなければならない」

 モウリーニョ監督は第一次政権の際に、ジェラード獲得を熱望し続け、一時は契約合意寸前までに至っていたという。当時を振り返ったポルトガル人監督はこう話している。

「彼はチェルシーに移籍しない選択をして正しかった。ようやく気づいたんだ、彼は永遠に『赤』が似合う男だってことにね」

 モウリーニョ監督はリバプールにとっての「スペシャル・ワン」である背番号「8」に対し、最後まで賛辞を惜しまなかった。

【了】

 

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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