欧州ELでスタンドへ座席投げ入れ…逮捕者報道も ソシエダが声明「UEFAとの会談を要請」
アンデルレヒトとの一戦で座席の一部がスタンドに投げ入れられる事態に
スペイン1部レアル・ソシエダは現地時間10月3日、UEFAヨーロッパリーグ(EL)リーグフェーズ第2節でベルギー1部RSCアンデルレヒトと対戦し1-2で敗れた。日本代表MF久保建英も出場した試合では、相手側の一部サポーターが物を投げ入れるなど過激な行動を起こしており、これに対しソシエダも試合後に声明を発表している。
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本拠地レアレ・アレーナ(エスタディオ・アノエタ)で行われたELアンデルレヒト戦で、久保はベンチスタートに。前半5分に21歳のMFパブロ・マリンが先制弾を挙げたが、同28分、39分に失点したソシエダが後半も巻き返せず1-2で敗れる。久保は後半開始からピッチに立ったが、得点には絡めなかった。
そんな試合ではソシエダが1点をリードした状況の最中、一部の過激なアンデルレヒトサポーターの行為が大きな波紋を呼ぶ。スペインメディア「エル・デスマルケ」によれば、スタジアムのセキュリティゲージを破壊し、上部エリアから座席の一部を含む物体をスタンドに投げ入れたという。メキシコメディア「Ahora Tabasco Noticias」公式X(旧ツイッター)では「アンデルレヒト対ソシエダ戦で席を投げたとして、ファン5人が逮捕された」とも伝えた。
この行為に気付いたアンデルレヒトの選手も止めるよう呼びかけ、主審が一時試合を中断する事態となる。スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」は選手の声も紹介し、キャプテンMFミケル・オヤルサバルが「選手たちは皆、スタンドで起きていることに目を向けていた。あの時の優先順位はサッカーではなかった」と嘆き、イマノル・アルグアシル監督も「危険があれば、試合は中止されなければならないだろう」と試合後コメントしているという。
実は試合開始の前から、アウェーサポーターの姿は注目されていた。現地メディア「El Diario Vasco」は「サン・セバスティアンの街に緊張感をもたらした」と報じ、「彼らは強力な警察の警備に付き添われながら、発煙筒も焚くなどしつつ大通りからレアーレ・アリーナに向かって移動。恐怖から店やバーがシャッターを閉めた」とリアルな緊張感を伝えている。
また試合の一件を受け、ソシエダは公式声明を試合後に発表。「レアル・ソシエダはホームでファンが受けた攻撃を強く非難し、今日午後のアンデルレヒト戦で影響を受けたすべてのファンとの連帯を表明したいと考えている。クラブは、今日のような事態がファンの皆様にとって最後のとなるよう、UEFAとの会談を要請したことを報告する」とUEFA(国際サッカー連盟)へ意見を出したことを伝えた。