田中碧は「攻撃的な駒」の陰の切り札? 日本代表OB評価「遠藤にも守田にもない強みがある」【見解】

日本代表の田中碧【写真:ロイター】
日本代表の田中碧【写真:ロイター】

【専門家の目|栗原勇蔵】ゴール前に顔を出せる攻撃性は「重要」

 日本代表MF田中碧(デュッセルドルフ)は、3月21日に国立競技場で行われた北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予戦の北朝鮮戦(1-0)で決勝ゴールをマークした。カタールで開催されたアジアカップには招集されていなかったが、改めて存在感を示し、元日本代表DF栗原勇蔵氏も「攻撃的な駒として必要」と評価している。

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 今年1月から2月にかけてカタールで行われたアジアカップでメンバー外だった田中。今回の3月シリーズで代表復帰すると、3月21日のホーム北朝鮮戦で守田英正(スポルティング)とダブルボランチを組み、結果を残す。

 前半2分、ファーサイドへのクロスをMF堂安律(フライブルク)が折り返し、中央でボールがこぼれたところで再び堂安が中央へラストパス。それを攻撃参加した田中が上手く蹴り込んで先制弾となった。

 日本代表OB栗原氏が高く評価するのは、ボランチの田中がペナルティーエリア内にいて、しっかりとチャンスをモノにした点だ。

「ゴールを決めたこともそうですけど、あの深いところまで顔を出せるのは、遠藤(航)にも守田にもない田中の強み。あのタイプは重要で、必要な場面がやっぱり出てくる。点を取れる特徴はすごくいいですね」

 フル出場で勝利に貢献した田中は、ゴール場面以外でも中盤でタメを作り、守備では球際の強さを生かしてカウンターの際にカバーに入ってピンチを脱するなど奮闘した。

 栗原氏は「田中は受けて、出して、叩いて動くみたいなプレーが効いてくるし、ボール回しが円滑に進むのでリズムも作れる。さらに、自分で運ぶこともでき、ミドル(シュート)もある。オールマイティーで評価しづらいところはありますけど、遠藤、守田が必要なのはもちろんのこと、田中も攻撃的な駒として必要だと思います」と、田中の存在感に一目置いていた。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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