アギーレ監督に深まる疑惑 有罪となれば懲役6カ月から4年の実刑判決へ

不正な金の流れ

 日本代表のハビエル・アギーレ監督は、スペイン検察当局からスペイン1部のサラゴサ監督時代の八百長疑惑で告発され、有罪時には懲役6カ月から4年の実刑判決が下り、最長で6年の活動停止処分に処される可能性が浮上した。スペイン一般紙「エル・パイス」電子版が「大量告発。レバンテ―サラゴサ戦の八百長疑惑で」と特集した。
 サラゴサは、2010-11シーズン、2部降格の危機にひんしていた。最終節レバンテ戦で、2-1で勝利した。だが、その試合で八百長があったとして、反汚職局のアレハンドロ・ルゾン検事が42人を大量告発。バレンシアの法廷への出廷を命じているという。
 訴状によると、当時の会長のアガピト・イグレシアス氏を筆頭に両チームの36選手が出廷を命じられている。そして、ルゾン検事はイグレシアス氏、サラゴサのフランシスコ・ハビエル、フランシスコ・チェカ両取締役、アントニオ・プリエト強化部長、アギーレ監督、そして、ガビ、ポンシオ、ジョルジュ・ロペスの3人のキャプテンを主犯格と見ており、他の選手も同意があったとしている。
 ルゾン検事は言う。
「彼らは、この最終戦での八百長で合意していた。サラゴサが勝利する見返りとして、レバンテの選手には96万5000ユーロ(約1億4000万円)が支払われた」
 反汚職局は、不正な金の流れの証拠をすでにつかんでいるとされる。この買収用資金は2011年5月17日と、19日の2度に渡り、プリエト強化部長、アギーレ監督に加え、元マンチェスター・ユナイテッドMFアンデル・エレーラ選手8人の口座を一度経由。そこからレバンテ側に渡ったものと見て、捜査が進んでいる。
 MFガビは当局の捜査に対し、このクラブからの入金の事実を認めたが、サラゴサ側に返金したと主張している。「私はアガピトの言う通りにやった。このお金がどんな用途だったのかも分からない。クラブが破産危機だと聞かされていたので、その為に使われたのだと思った」。
 アギーレ監督の口座には、5月17日に5万ユーロ、19日に3万5000ユーロの入金があり、エレーラの口座には1回目が5万ユーロ、2回目は4万ユーロが入金されていたという。すでにこれらの銀行口座の履歴も証拠として当局は押収している。

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