浦和がクラブW杯準決勝へ進出 初戦でクラブ・レオンを1-0撃破、欧州王者・マンCと対戦へ

浦和が1-0で勝利【写真:Getty Images】
浦和が1-0で勝利【写真:Getty Images】

クラブ・ワールドカップ初戦でシャルクが決勝点

 浦和レッズはサウジアラビア開催のクラブ・ワールドカップ(W杯)初戦で12月15日にクラブ・レオン(メキシコ)と対戦し、途中出場のFWアレックス・シャルクが決勝点。1-0の勝利を収め、欧州代表マンチェスター・シティ(イングランド)と戦う準決勝へ進出した。

 浦和は決勝のみ今年の春に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2022を制して3回目の出場。北中米カリブ海王者との一戦に臨んだ。キャプテンのDF酒井宏樹は土壇場で登録メンバーに入ったものの11月上旬の手術で実戦復帰はしていない。その右サイドバックにはMF関根貴大が起用された。11月に負傷があった日本代表MF伊藤敦樹はスタメン復帰。人選が注目されたトップ下はMF安居海渡が入り、最前線には今季限りでの引退を表明しているFWホセ・カンテが構えた。

 立ち上がり10分までに浦和がコーナーキックを4回獲得するなど敵陣に入るプレーを見せた一方で、サイドにポイントを作られた時には内側を駆け上がってくる相手に危険な場面を作られそうな形もあった。そうした中で浦和は前半19分、中盤で左サイドから中央方向へ運んだMF小泉佳穂が最終ライン背後に絶妙なラストパス。MF大久保智明が完全に抜け出したが、相手GKとの1対1はシュートをぶつけてしまい決定機を逸した。

 前半30分過ぎに浦和はペナルティーエリア内まで切り込まれFWアルフォンソ・アルバラドにシュートを許すも、鉄壁守備陣の一角DFマリウス・ホイブラーテンが見事にコースを押さえたスライディングでカット。両者無得点のまま前半を終えた。

 両チームとも交代なくスタートした後半10分、浦和は右サイドでのフリーキックをMF岩尾憲がファーサイドで余っていたDF明本考浩へ。明本はトラップして強いボールを中に戻したが、身体のうしろに来たボールを伊藤が強引にシュートするも枠に抑え込めなかった。直後にはクラブ・レオンが左サイドでフリーキックを獲得し、ペナルティーエリア内でエースのウルグアイ代表FWフェデリコ・ビニャスに合わせられるピンチを迎えるも、シュートは枠外に飛んだ。

 浦和は後半18分、右サイドで突破を狙った関根が相手にブロックされるとそのまま足を痛めて担架に乗せられて負傷交代に。DF荻原拓也が左サイドに入り、明本を右サイドに回した。関根はピッチの外に出されたあとは自分で歩いてベンチに戻った。

 今季限りでの退任が発表されているマチェイ・スコルジャ監督は、後半27分に伊藤と大久保に代え、MF中島翔哉とFWアレックス・シャルクを投入。中島をトップ下に入れて安居をボランチに下げた。すると後半33分、カンテが前線で収めると交代出場のシャルクへ。右サイド側からペナルティーエリア内に飛び込んだシャルクは、相手GKとの1対1でシュートをねじ込んで待望の先制点を奪った。

 すると直後にスコルジャ監督は酒井を投入。手術時には全治3か月と発表されていたが、責任感あふれるキャプテンがクローザーとしてピッチへ。バランスを崩して前掛かりになるレオンに対して、むしろ浦和がうまくゲームを運んで1-0で逃げ切った。この勝利により、浦和は19日の準決勝でイングランドからやってくる欧州王者と対戦する。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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