南野と堂安は「今は使いづらい」 森保ジャパンのW杯アジア2次予選メンバー23人を日本代表OBが推奨【見解】
【専門家の目|栗原勇蔵】ほぼ枠が固まっているDFに比べ、GKは正守護神を模索中
森保一監督率いる日本代表は、11月から始まる北中米ワールドカップ(W杯)アジア予選でミャンマー代表(16日/パナソニックスタジアム大阪)との初陣に臨む。21日の予選第2戦では中立地(サウジアラビアのジッタ)でシリアと対戦。公式戦では昨年のカタールW杯の登録26人から23人に戻ることが決しているなか、どのメンバーでまずは11月シリーズンを戦うべきか。元日本代表DF栗原勇蔵氏が23人を選んだ。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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【GK=予想枠数3人】
大迫敬介(サンフレッチェ広島/24歳)
シュミット・ダニエル(シント=トロイデン/31歳)
鈴木彩艶(シント=トロイデン/21歳)
「GKは正直、あまり選択肢がないですね。そのほかの候補としては、あと中村航輔(ポルティモネンセ/28歳)くらいですね。鈴木彩艶はみんながポテンシャルを認めている。候補選手にそこまで差がないなかで、1つのきっかけでずっとスタメンで出る可能性がある選手。GK2人に限定する必要がなければ、鈴木彩艶は帯同させるべきでしょう。アジア2次予選レベルであれば若手に経験を積ませるほうがいい。サイズがあって、ハイボールへの対応も安定していた。長い時間見てみたいですね」
【DF=予想枠数8人】
冨安健洋(アーセナル/24歳)
板倉 滉(ボルシアMG/26歳)
菅原由勢(AZアルクマール/23歳)
伊藤洋輝(シュツットガルト/24歳)
谷口彰悟(アル・ラーヤン/32歳)
町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ/26歳)
中山雄太(ハダースフィールド・タウン/26歳)
毎熊晟矢(セレッソ大阪/26歳)
「冨安、板倉、菅原は間違いなく確定。伊藤洋も堅いので、あとは各ポジションのバックアップをどうするか。センターバックは谷口と町田、左サイドバックは復帰した中山でしょう。左サイドバックは新しい選手が出てくるまでは、中山と伊藤の併用でいいと思います。右サイドバックに毎熊を入れるかどうか。センターバックをできる選手が増えてきて、冨安は右サイドバックもできる状況。ただ、アジア2次予選ではボールを持つ機会が増えるでしょうから、入れるなら攻撃的なサイドバックを入れてほしいですね」
南野と堂安は「必要な時に選べばいい」
【MF=予想枠数8人】
遠藤 航(リバプール/30歳)
守田英正(スポルティング/28歳)
田中 碧(デュッセルドルフ/25歳)
伊東純也(スタッド・ランス/30歳)
三笘 薫(ブライトン/26歳)
鎌田大地(ラツィオ/27歳)
久保建英(レアル・ソシエダ/22歳)
中村敬斗(スタッド・ランス/23歳)
「遠藤と守田が決まり。三笘も入れないのは考えられない。10月シリーズで結果を出した中村敬斗は怪我の状況次第ですけど、入れておきたい人材です。トップ下らしい選手はいないので鎌田も有力、久保が10番候補です。FWからの逆算(4人だとMFは8人、3人だと9人)で、DFに毎熊を入れるのか、MFに南野拓実(ASモナコ/28歳)か堂安律(フライブルク/25歳)を入れるのかくらいで、選択肢はあまりないと思います。
南野の復調を期待して選ぶのか、菅原を休ませるためにも右サイドに毎熊を入れるのか。南野の経験値や求められているものを考えれば、アジア2次予選に必要な選手ではない。ここで敢えて活躍させても仕方ない。もっと上のレベルでやってもらわないと。堂安は今は使いづらい状況。また必要な時に選べばいいので、無理に選ばなくていいと思います」
【FW=予想枠数4人】
上田綺世(フェイエノールト/25歳)
浅野拓磨(ボーフム/28歳)
古橋亨梧(セルティック/28歳)
前田大然(セルティック/26歳)
「今の一番手は上田で間違いないでしょう。FWで4人入れるのもダブつき感は否めなので、古橋と前田のどちらか1枚になる可能性もありますけど、タイプ的に3枚は揃えておいたほうがいいと思います」
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。