決勝進出を逃し落胆ムードの中で見せた振る舞いが話題に

　オーストラリアとニュージーランドで共催の女子ワールドカップ（W杯）は8月16日に準決勝の第2試合が行われ、開催国の豪州は欧州王者イングランドに1-3で敗れた。決勝進出を逃したチームは落胆ムードに包まれた一方で、試合後のピッチ上で示されたある振る舞いが話題に。海外ファンからは「なんてチームだ」「素晴らしい」と賛辞が相次いでいる。

　過去ベスト8が最高成績だったオーストラリアは、準々決勝で強豪フランスをPK戦の末に破り、初の4強へ進出。ファイナル進出を懸けたイングランドとの一戦では前半36分、相手MFエラ・トゥーンに強烈ミドルを叩き込まれ先手を許すも、後半18分にキャプテンで大エースのFWサム・カーが約20メートルの右足ゴラッソ弾を決めて同点に追い付く。

　しかしその後、欧州王者イングランドの攻勢を凌げず後半26分、MFローラン・ヘンプに勝ち越しゴールを許すと、同41分にFWアレッシア・ルッソに駄目を押されて万事休す。開催国として快進撃を続けてきたなかで、大会3位の座を懸けてスウェーデンとの3位決定戦に回ることになった。

　あと一歩で決勝進出を逃し、チームはもちろん、地元ファンが大挙して詰めかけたスタジアムは落胆ムードに。地元開催の大会で初優勝を果たすというストーリーは叶わなかったなかで、今大会で快進撃を続けた代表チームはそれを支えたファンへ感謝の意思を示すかのようなある振る舞いを見せた。

　大会公式X（ツイッター）上では、試合後のピッチ上で円陣を組む豪州女子代表を俯瞰して捉えた1枚の写真を公開。選手やスタッフが肩を組み合いながら連なるその形はなんとハート型に。これを見た海外ファンからは「なんてチームだ」「素晴らしい」「品位ある振る舞い」「真の勝者だ」といった賛辞が続々。豪州による一流の振る舞いが反響を呼んでいた。