W杯2連覇中のアメリカ、16強でスウェーデンにPK戦の末に屈す

　オーストラリアとニュージーランドで開催されている女子ワールドカップは8月6日、決勝トーナメント1回戦でスウェーデンとアメリカが対戦。FIFAランク1位のアメリカが0-0のまま迎えたPK戦の末、4-5スコアで敗退に追いやられた。勝負を決めたシュート場面では、ゴールライン上のわずか数ミリ単位での判定が勝敗の分かれ目に。英メディアは「史上最も狭いVAR判定」とこの場面に注目している。

　W杯2連覇中のアメリカとFIFAランク3位のスウェーデンとの一戦は、互いにチャンスを生かせないまま120分を終え、勝負の行方はPK戦へ委ねられることに。互いに2人ずつが外して迎えた6人目は両チームとも成功。続く7人目でアメリカのケリー・オハラのキックが右ポストを直撃する。

　対してスウェーデンの7本目、リナ・フルティグのキックはGKアリッサ・ネイハーが弾き、阻止したように思われたが、ゴールラインテクノロジーによる確認の末にゴールラインを越えているとの判定でゴールが認められ、スウェーデンが勝利した。アメリカは優勝候補の筆頭と見られながら、ベスト16で涙をのんだ。

　このPK戦で勝負を決めた最後のキックシーンでは、ゴールライン上のわずか数ミリ単位での決着となったことで試合後、大きな反響を呼んでいる。ネイハーが弾いた際のボールの位置は、ぎりぎりゴールライン上にかかっていないことが検証画像から判明。英紙「ザ・サン」は「史上最も狭いVAR判定、スウェーデンの奇妙なPKでアメリカを女子ワールドカップ敗退に追い込む」と見出しを打ち、このシーンに注目している。

　記事では「PK戦の後に映し出されたVARの映像は、信じられないほど判定が厳しく、わずかな差でボールがラインを越えたことを示していた」と伝えられ、「サッカーファンは、目撃したVARのドラマを信じられなかった」としてSNS上に寄せられたファンの声も紹介。「今まで見た中で最もクレイジーなシュートアウトだ」などの反応が上がったとし、わずかな差で勝敗を分けた判定が大きくクローズアップされた。