なでしこ、スペインに4-0快勝でグループ首位通過 決勝トーナメント1回戦はノルウェーと対戦

なでしこジャパンがスペイン代表に4ゴールで快勝【写真:ロイター】
なでしこジャパンがスペイン代表に4ゴールで快勝【写真:ロイター】

W杯3連勝と好調をキープ

 なでしこジャパン(日本女子代表)は7月31日、オーストラリアとニュージーランドで共催の女子ワールドカップ(W杯)のグループリーグ最終戦でスペインと対戦。守備から試合を組み立てて高速カウンターを連発。4-0の快勝でグループ首位通過を果たした。

 日本は大会初戦でザンビアに5-0、第2戦でコスタリカに2-0で勝利して2連勝。同じく連勝したスペインと2チーム揃って決勝トーナメント進出を決めていた。池田太監督は主将のDF熊谷紗希、GK山下杏也加、MF清水梨紗、DF南萌華を3試合連続スタメンのピッチに送り込んだ。一方で、最前線にはFW植木理子が入り、シャドーには初戦2ゴールのMF宮澤ひなたと第2戦で先制ゴールのMF猶本光が並ぶなど組み合わせをミックスしている。ダブルボランチもMF長野風花とMF林穂之香のコンビになり、MF長谷川唯はベンチスタートになった。

 両者の戦いはスペインペースでスタートしたが、徐々に日本が守備からリズムを作って迎えた前半12分に先制点が生まれた。熊谷が左サイドに開いたMF遠藤純にボールをつけると、遠藤は相手の最終ライン背後にグラウンダーのアーリークロス。ここに植木と宮澤が反応し、ボールをコントロールした宮澤が相手GKとの1対1を冷静に決めた。ザンビア戦で2ゴールを決めていた宮澤はこれで大会3得点目。優勝候補スペインから貴重な先制点を奪い取った。

 その後もスペインがボール保持率を高めつつも、日本は守備から入る試合展開に。自陣でのブロックが5-4-1になる堅さを生かして相手の攻撃を受け止め、簡単にシュートまでは持ち込ませなかった。そして前半29分、日本は自陣でボールを奪ったところから高速カウンターを発動。宮澤が敵陣にドリブルで入ると植木の前のスペースへパス。ボールを受けた植木は目の前に相手DFがいる状態でも積極的にシュートを放つと、これがブロックに当たったボールが相手GKの上を超える形でゴール内へ。大きな追加点を奪った。

 さらに日本は前半40分にも狙い通りの高速カウンターを発動。植木が起点になっている間に宮澤が一気に追い越していくと、パスを受けてそのままペナルティーエリア内へ。そのまま右足シュートを蹴り込んで追加点を奪いリードを広げた。宮澤はこれで今大会4ゴールとゴールラッシュを見せ、日本はまとまりのある守備をベースに3-0のリードでハーフタイムを迎えた。

 ハーフタイムで池田監督は2得点の宮澤からMF藤野あおばに交代。後半13分には長野と清水に代えて長谷川とDF守屋都弥を投入し、10分後には植木とFW田中美南をスイッチして選手のローテーションを行った。日本は後半も相手ボールの時間が長い展開になるも、奪ったところからスピードアップする狙いを変えずに進めた。

 後半37分には、右サイドのタッチライン際で守屋からのスローインを受けた田中が相手に競り勝って中央へドリブルで進出。そのままペナルティーエリア内から左足シュートを蹴り込んで4-0とリードを広げて快勝。日本はグループ3連勝で首位通過を果たし、8月5日の決勝トーナメント1回戦ではA組を2位通過したノルウェーと対戦する。

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