女子W杯で採用の“場内アナウンス”、ファンからの不評の声に英注目 日本人レフェリーが初戦で実施「判定の根拠を聞けると…」

W杯開幕戦を裁いた山下良美レフェリー【写真:Getty Images】
W杯開幕戦を裁いた山下良美レフェリー【写真:Getty Images】

VAR判定のアナウンスに英国も注目

 オーストラリアとニュージーランドで共催のFIFA女子ワールドカップ(W杯)が7月20日、ニュージーランド対ノルウェーの一戦で開幕した。ホスト国が記念すべき1勝を挙げたなか、この試合を裁いた山下良美レフェリーにサッカーの母国も注目している。

 W杯のオープニングを飾るに相応しい好ゲームとなった開幕戦。先に試合を動かしたのはニュージーランドだった。後半3分に右サイドから中央への折り返しをFWハンナ・ウィルキンソンが走り込んで蹴り込み先制ゴールを奪った。後半終了間際にPKのチャンスを逃し追加点こそ奪えなかったものの、ノルウェーの猛攻をしのぎ切り重要な初戦で勝ち点「3」を手に入れることに成功している。

 ニュージーランドにとってノルウェー戦での勝ち星は、女子W杯通算16試合目で達成した記念すべき初勝利となった。

 この試合でハイライトの1つとなったのが、主審を担当した山下良美レフェリーによる“PKアナウンス”だろう。後半42分にノルウェーの選手がニュージーランドのクロスを腕に当てた場面、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)からの進言で山下レフェリーがオンフィールドレビューに向かい、映像確認を経てPK判定を決断。今大会で導入されたライブで説明する規則に則り、会場へ向けて英語で判定をアナウンスした。

 主要国際大会では初となった今回の事象には、サッカーの母国イギリスも注目。英紙「ザ・サン」はSNS上に寄せられた次の声を紹介している。

「VARルームと主審の会話を聞く必要がある」
「アナウンスは要らない、議論を聞きたいんだ」
「判定の根拠を聞けると期待していたんだけど」

 サッカー界においては画期的なシステムとなったVAR判定の場内アナウンス。とはいえ、万人に受け入れられるにはまだまだ時間がかかりそうだ。

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