第1S優勝の鹿島は23日に準決勝で2位川崎と対決

　今季のＪリーグ王者を決めるチャンピオンシップが今月23日の準決勝からスタートする。17日に東京都内で出場3チームの代表として浦和レッズMF柏木陽介、川崎フロンターレMF中村憲剛、鹿島アントラーズの日本代表DF植田直通に加え、大会アンバサダーの松木安太郎氏が出席し、記者会見が開かれた。

　Jリーグの村井満チェアマンは「大変楽しみな大会になった。鹿島は四半世紀の歴史の中で17のタイトルを取った屈指の勝負強さを持つチーム。川崎は破壊力のあるクラブでリーグ最多得点をマークしている。浦和はリーグ最少失点と手堅いチームになり、今まで以上に勝負強さがある。まったく予断を許さない」と、出場３チームを紹介した。

　そして松木氏を交えた３選手のトークセッションでは、決勝で待つ形になる浦和の柏木に、松木氏が「どっちとやりたい？」と質問を振り、柏木が苦笑しながら「年間１位を最後まで競った川崎に勝った方が気持ちいいのかなと。鹿島だと勝負強さがあって嫌かな」と語るなど、和やかな中にも互いを意識した雰囲気を垣間見せた。

　「上がってきたチームは１試合勝って勢いに乗っている難しさはあるが、自分たちがやってきたことへの自信をもってブレないサッカーで臨みたい」と柏木は決勝戦で待つ難しさを語る一方で、中村は「フロンターレは創立20周年という記念すべき年で、優勝へのチャンスを掴むところまで来た。何としても結果という形に変えたい」とクラブとして節目のタイトルを切望している。

　一方、ハリルJAPANにも選出されている植田は「チャンピオンシップは別物。3位だろうが、最後に勝ったところが優勝。選手全員で団結して戦いたい」と下克上を誓っている。勝者のメンタリティの根付く鹿島らしい強気発言が出た。

　まずは23日の準決勝で年間勝ち点２位の川崎が本拠地で同３位でファーストステージ優勝の鹿島をホームに迎え撃つ。この勝者が29日と12月３日に同１位でセカンドステージ優勝の浦和とホーム＆アウェーの決勝戦を行い、今季のＪリーグ王者が決まる。

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轡田哲朗●文　text by Tetsuro Kutsuwada