「大胆さも必要」 川崎DF登里、「練習でも出ないようなシュート」が決まった理由は?

柏戦でゴールを決めた登里享平【写真:Getty Images】
柏戦でゴールを決めた登里享平【写真:Getty Images】

柏戦の前半アディショナルタイムに追加点を奪取

 チームにとって大きな一撃を決めたのは、伏兵とも言えるレフティーだった。5月27日に行われたJ1リーグ第15節の川崎フロンターレと柏レイソルの一戦は、1-0と川崎がリードしたまま、前半のアディショナルタイムに入っていた。

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 リードをしていたとはいえ、圧倒的に攻めていた川崎にとって1点止まりというのは、物足りないスコアだった。そのなかで、サイドチェンジを受けたDF登里享平はMF脇坂泰斗とのパス交換から利き足ではない右足を振り抜き、ゴールに突き刺した。

 試合直後には「練習でも出ないようなシュート」と振り返ったこのゴールシーンについて、イングランド1部ブライトンでゴールを量産している日本代表MF三笘薫を彷彿とさせると指摘されると、まんざらでもない顔をした登里。「はい、はい、はい。そうっすね。よく教えていたので」と笑ったあと、すぐに「嘘です。嘘です」と否定し、ゴールが決まった背景には自身が試合前に口にした言葉があったことを明かした。

「今日も試合が始まる前(円陣で)、『大胆さも必要だ』と言いましたが、自分に言い聞かせている部分もありました。それが得点につながった。状況が悪い時は、丁寧にすることも大事ですが、大胆にすることも大事。そういうメリハリが大事だった。そういう意味でも自分も勝てない時にどういうプレーをするのか。やっぱり強気でプレーしないといけないですし、そういうことも大事だなと、改めて思いました」と登里は言い、「みんなに響いているか分かりませんが、全体に開き直ってやろうということは自分から声をかけました」と、語った。

 得点の直後には、ゴールパフォーマンスを見せる前に肩を痛めて倒れこんだ。「ちょっと交代も(頭を)よぎるくらい痛めました。あと、子供と約束していたスペシウム光線をやろうとしたら、肩を痛めてできなかったので」「今日、家を出てくる時も『スペシウム光線をしてね』と約束していたのですが、ちょうどカメラを探している時に肩を痛めた。(シーズン)3点目を取りに行かないといけないことが、はっきりしたので、3点目を取りにいこうと思います」と、第10節のアビスパ福岡戦(3-1)で決めた6年ぶりゴールに続く、今季2点目にも満足できない理由ができたことを明かした。

 先制点を挙げたFW小林悠、2点目を決めた登里と、チームを引っ張ってきたベテランが結果を出した。「やっぱり(力があることを)示していかないといけないし、自分たちチームを勝たせないといけない。コバくんはずっと、そうやって背中で示してきましたし、自分がどう振舞えるかも、そう。こうやって結果でチームを引っ張っていくことが大事だと思う」と、チームを引っ張る自覚を口にした。

 頼りになる32歳は、この先もチームを引っ張っていくはず。その先にキャリア最多タイとなるシーズン3点目のゴールも待っているはずだ。

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