「内容は悲観するものじゃない」 柏の井原監督、昇格後初戦ドローも選手の“萎縮解消”に手応え

柏の井原正巳新監督【写真:徳原隆元】
柏の井原正巳新監督【写真:徳原隆元】

ネルシーニョ監督解任からわずか3日で神戸戦

 5月17日にネルシーニョ監督を解任した柏レイソルは、井原正巳ヘッドコーチが監督に昇格。わずか3日で新体制初戦のヴィッセル神戸戦を迎えたが、リーグで首位を走る相手と1-1で引き分けた。

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 井原監督は試合前、「非常にストロングな、タレントの豊富なチームを相手に、今持っているものをぶつけるチャレンジャーな気持ちでゲームに入ろう」と、声をかけたという。

 監督就任前、「選手たちが萎縮している」と語っていた井原監督だが、この日の柏は選手たちが躍動感のあるプレーを見せた。前半のうちに神戸FW大迫勇也に先制ゴールを挙げられる難しい展開になったものの、後半には相手のオウンゴールで同点に追い付く。その後もチャンスを作ったが、勝ち越しゴールは挙げられず。それでも、勝ち点1を上積みした。

 井原監督は「アグレッシブに戦うというところは90分間、出た選手たちが表現してくれたかなと思います。また、多くのサポーターがすごくいい雰囲気を作って後押ししてくれましたので、勝ち点3をなんとか取りたかったのですが、首位の神戸戦に勝ち点1でとどまった。残念ではありますが、ポジティブに捉えて次につなげていきたい」と、手応えを語りつつ、勝利できなかったことを悔しがった。

 0-1で迎えた後半13分、オランダ人FWフロートを投入したことで、よりチームがアグレッシブになったが、この時の選手交代の意図については「前の推進力も非常にありますし、カウンターの起点になることもできて、ボールの収まりもいい。前に置くことで、より攻撃のパワーが出るというか、相手の脅威が増えるかなというところ。また、細谷とタイプが似ているので、細谷を右に回して、2人のスピードを生かす形が増えました」と、説明した。

 結果的にこの采配が奏功し、FW細谷真大のプレッシングが相手のオウンゴールを誘発した。「前線からのプレス、この圧力がオウンゴールにつながったと思う。このゴールは中盤でのプレスでしたが、チーム全体で前からのプレッシャーもオーガナイズすることもある程度できて、神戸さんのDFを慌てさせることにつながったのかなと思っています。あれも我々がトレーニングで準備してきたものがつながったのかなと思っています」と、これまでの取り組みが結果に出たことを強調した。

「勝てなかったことは残念」と語った井原監督。「でも、ゲーム内容としては悲観するものじゃない。出場した選手が自分のプレーを100%出してくれた。ただ、次につなげないといけない。首位の相手からでも最低限の勝ち点1だと思っているので、まだ連戦が続く。リーグ戦は強豪との試合ばかりが残っているので、いい準備をしたい」と、中3日で迎えるルヴァンカップの鹿島アントラーズ戦、リーグ戦の川崎フロンターレ戦に気持ちを切り替えた。

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