本田が“ハリル流”に異議あり 「チームコンセプトが変わらなければ特長は生きない」

ハリル監督の目指すスタイルと合わず

「(監督と)しっかりコミュニケーションを取ろうと思っています。ポジションというよりも、チームの戦い方とかで。個人的なポジションどうこういうこともそうですけど、やはりチーム全体、そこまで時間がないなかで、サウジ戦で結果を出す過程でフォーカスアップしたほうがいいので。どこで出てもチームコンセプトが変わらなければ、あまり特長が生きるということではない。それよりも、考え方とか内容が変わればどこでやっても逆に生きるという考え方もできるので。むしろ、中身の話し合いの方が重要かなと」

 右サイドハーフでも1トップでも、現状のハリルジャパンのコンセプトでは自分が生きないと感じていることを明らかにした。就任以来、「縦に速く」という攻撃コンセプトを掲げ続けてきたハリル監督だが、中盤から前線の選手たちにはパスワークを大事にしたい思いも少なからず窺われてきた。今回の本田の発言も、そうしたズレが表面化したものと言えるのかもしれない。

 所属クラブで出場機会が得られていない現状で、本田は以前に比べれば日本人選手たちの中で絶対的な存在と言えなくなってきている面があるが、それでも代表戦で残してきた実績を考えればキーパーソンの一人である。その本田が、監督の考えるチームコンセプトと合わないことを示唆する発言をしてしまった。

 果たして、11日の国際親善試合オマーン戦を経た15日のW杯アジア最終予選のサウジアラビア戦までに、その溝は埋まるのか。ハリルジャパンにとっては、難題を抱えたまま過ごす1週間になりそうだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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