浦和リンセン、待望のJ1初ゴール 敗戦危機救う一発に安堵「ゴールできて良かった」

浦和のブライアン・リンセン【写真:Getty Images】
浦和のブライアン・リンセン【写真:Getty Images】

川崎戦で途中出場、1点ビハインドの状況で値千金の同点ゴールマーク

 浦和レッズのFWブライアン・リンセンは、4月23日のJ1第9節川崎フロンターレ戦に途中出場し、チームを敗戦の危機から救う同点ゴール。これが昨夏の加入からJ1での初ゴールになった。

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 リンセンは昨夏にオランダの名門フェイエノールトから浦和へ移籍。オランダ1部で100ゴールを超える実績を持つストライカーは、昨季の浦和において「ラストピース」という期待も背負った。しかし、試運転的な意味合いもあった7月の国際親善試合パリ・サンジェルマン(フランス)戦で、途中出場からわずか8分で負傷交代。ハムストリングの肉離れでいきなり長期離脱となり、本領を発揮する前に昨季は終わった。

 今季はプレシーズンからチームに参加して調整し、リーグ戦では開幕2試合連続でスタメン出場。しかし、マチェイ・スコルジャ監督が就任して最初の2試合でチームは機能性が上がらず、多くのチャンスがある状態ではなかった。そして、第3節からはFW興梠慎三がスタメン出場してここまで無敗を継続しているだけに、厳しい状況にあった。

 そうしたなか、このゲームは後半開始直後に先制点を許す展開。指揮官は後半28分にリンセンの投入を決断し、興梠と縦関係の2トップに配置した。そして後半30分に興梠が退いて1トップの位置に入ると1分後、DF荻原拓也からのラストパスをゴールに流し込んだ。自分の前の最もいいスペースに入り込まず、最後のところでタイミングを合わせて入ってGKの届かないコースに流し込むのは、さすがオランダで実績を築いてきたストライカーというゴールだった。

 リンセンはこのゴールについて「フェイエノールトにいた時に、PSV戦で全く同じ形からゴールを決めたことがある。その感触が残っていた」とコメント。そして「もっとチャンスが必要だった。試合に出ている時、ビッグチャンスが少なかった。今日のチャンスにゴールできたことは良かった」と、笑顔も見せた。ルヴァンカップの清水エスパルス戦でゴールしていたリンセンだが、この時もアシストは荻原だった。左足で鋭いクロス、ラストパスを供給するレフティーとは相性の良さも感じさせる。

 興梠や新加入のギニア代表FWホセ・カンテが、一度ボールを受けて味方に落としてから再びゴール前へ入っていくようなリズムでプレーするのに対し、リンセンはよりダイレクトにゴール前へ入り込み、クロスへの反応も鋭い。試合は1-1の引き分けに終わったが、決定力に関する実績は十分なだけに、チーム全体でリンセンの生かし方を確立すればバリエーションも増えて得点力の増加にもつながるだろう。

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