なぜレッドカードではなかったのか FC東京DF木本の“足裏タックル”を考察、現役選手が持論「時間帯は絶対に関係ある」

FC東京のDF木本恭生【写真:徳原隆元】
FC東京のDF木本恭生【写真:徳原隆元】

柏MF仙頭に対して開始1分でイエローカードをもらうタックル

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、2月26日のJ1リーグ第2節、柏レイソルとFC東京の試合が取り上げられた。前半1分、柏MF仙頭啓矢に対してFC東京のDF木本恭生が足の裏を見せる危険なタックルを行っていた。

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 浮き球をショートバウンドでコントロールした仙頭に対し、木本は右足を高く上げた上に足の裏を見せて飛び込んで接触していた。このプレーで木本にはイエローカードが提示されたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による主審に対しての映像確認の進言はなかった。しかし、退場処分となるレッドカードが提示されるべきではないかという議論になった。

 ゲスト出演した関東1部南葛SCのFW大前元紀は「客観的に見てレッドカードだと思います。レイソルの選手だったとしても絶対に退場だろうと思うシーン」とコメント。「時間帯と言ったらまたあれなのかもしれないですけど、開始1分ではなく80分だとしたらもっと試合もエキサイトしていたかもしれない。時間帯は絶対に関係ある」と話した。

 同クラブ所属の元日本代表MF今野泰幸も「レフェリーによるここで10対11にしたら申し訳ないという気持ちが働いたのでは」と疑問を呈した。

 今野は開始直後の時間帯でこのようなプレーをしてしまう理由として「立ち上がりに集中とか、激しくいこう、相手に負けないようにという気持ちが出たシーンだと思う。ガツンといっておこう、立ち上がりにいいクリアをして自分ものっていきたいという気持ちが悪い方向にいってしまったのではないか」と推測した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「僕の意見も100%レッドカード」とした上で、この判定になった理由を「(レフェリーの視線にほかの選手が)ややかぶっていて、足なのかどうなのかが注視できず、体全体で行っている印象が強く受けている。幸いにして足が浮いているのでパーンと弾かれて、その後に体が当たって1回転しているので、人間はより重い方を認識してしまうので足よりも体を強く認識してしまったのだと思う」とコメントした。

 ただし、自身がVARを務めた経験から、介入しなかった理由を「ちょっと分からない。これを入らないんだと思ってしまう」と疑問視。そのうえで「どういうコミュニケーションを主審と取ったのか分からない。足の力が運良く逃げたところで印象が下がったのかもしれないけど、映像を見る限りは足が伸びている、足の裏、勢いがある、かなり高い位置で空中にある、ボールに触れていない。これをなぜ明白な間違いと言わないのかが分からない」と、判定には大きな疑問が残るとして出演者たちは全てレッドカードが提示されるべきだったという結論になっていた。

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